<いだてん>塚本晋也、共演の役所広司は「人間国宝のような方」
中村勘九郎と阿部サダヲがダブル主演を務める大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺(ばなし)〜」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)。
同作は、宮藤官九郎が脚本を手掛けた日本のスポーツの歴史物語。日本で初めてのオリンピックに参加した金栗四三(勘九郎)と、日本にオリンピックを招致した田畑政治(阿部)が奮闘する姿を描く。
そんな同作で副島道正を演じているのが塚本晋也だ。
副島は日本人4人目のIOC委員となり、1940年オリンピックの招致活動では重要な役割を担うも、最終的には東京オリンピック返上のキーマンとなる人物。
そんな副島を演じる塚本に、役作りや共演者とのエピソードについて聞いた。
「にじみでる気迫が副島の中にあったのでは」
――副島道正という人物についてはご存知でしたか?
副島さんのことはこのドラマで初めて知りました。ケンブリッジ大学を卒業し、帰国後入省(当時の宮内省)したという大変博学な方。また、家柄的にも伯爵家という地位。知性と品位を併せ持ち、西洋の文化、語学にも精通する国際的なセンスを見込まれて IOC 委員となった人のようです。
副島さんについて残されている資料も少しですが読ませていただきました。体は弱くてもかくしゃくとしてブレない人だったのではないかという印象です。そういうところは脚本にも生かされているようでした。
また、副島さんの父は旧佐賀藩士から明治政府に登用された人物だと伺っています。江戸時代の武士の名残と、明治維新の気風みたいなものを受け継いでいる人だとも想像しました。
ですから、ムッソリーニに「サムライ」と声を掛けられるのも、にじみでる気迫が副島の中にあったのでは、と思います。