中村勘九郎と阿部サダヲがダブル主演を務める大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺(ばなし)〜」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)。同作は、宮藤官九郎が脚本を手掛けた日本のスポーツの歴史物語。日本で初めてのオリンピックに参加した金栗四三(勘九郎)と日本にオリンピックを招致した田畑政治(阿部)が奮闘する姿を描く。
本作のナビゲーターを務めているのは、四三と同じ時代の東京を生きた落語家・古今亭志ん生(ビートたけし)。第1回(1月6日放送)で志ん生とその娘・美津子(小泉今日子)を乗せたタクシー運転手を演じたのが角田晃広だ。
その角田演じるタクシー運転手が、ドライバーとしての腕を見込まれて1964年東京五輪の「聖火リレー踏査隊」に参加した人物・森西栄一として劇中に再登場。オリンピックの魅力にとりつかれた森西は、田畑に直訴して組織委員会の式典課に入り、大会準備に奔走する。
そんな森西を演じる角田に、再登場を聞いた時の感想や撮影中のエピソードなどを聞いた。
「自分の中では終わっていたんです」
――初回からタクシードライバー役としてご出演されていましたが、どの段階で森西栄一という役を演じると知ったのでしょうか?
最初に1話と6話(2月10日放送)に出演させていただいたのですが、それはそれで終わりだと思っていました。ただ帰りにスタッフさんと話していて、また時代が戻ったら何かしらの出番があるかもしれませんね、という感じで。だから自分の中では終わっていたんです。
そして撮影に入る2カ月前くらいに「また出番があるから」と聞いて、タクシーの運転手役として出演できるんだなと思っていたら「組織委員会に入ります」って言われて…。「は!? どういうこと? 別の役で出るの?」ってなりました、事務所もはっきりは把握してなくて(笑)。
だからはじめは「タクシーの運転手がどうやって委員会に入るの?」という状態でした。それからきちんと森西栄一さんという調査隊のメンバーで…というお話を聞きましたね。