――長年、俳優の仕事を続けてきて変わらない部分と、意識的に変えて行きたいと思っているところはありますか?
先に変えていきたいところからお答えすると…特に見当たらないですね。俳優という仕事を約30年続けていますけど、始めた当初の自分が今の自分のようになりたかったのかというと、そんなことは一切思っていませんでした。
その時の自分から今の僕を見て理想的かどうかは分からない。それぐらい何も考えていなかったんです。だからこそ、要らぬノイズのような思いを抱かずに芝居を好きでいられたのかなと思っています。
――あえて、目標を持たなかった?
こんなふうになりたいと思って、ある芝居をしないようにしたり、こんな芝居だけをしたりするような偏りを持ち込まないで済んできたように思います。僕が俳優を続けて来られた理由の一つは、ずっと芝居が好きだったということ。それに尽きますね。
――それは、これからも変わらないということですね。
今後も芝居を好きであり続けていくために、こんなふうになりたいとか、こんな感じの役者になりたいという、あるスタイルの中に自分を押し込めてしまうようなことになるのであれば、何も持たずにいようと。
芝居を好きでいながら、何も企まずにいたいと思っています。
――2019年も「遺留捜査SP」をはじめ、連ドラや舞台など、休みなく仕事をされているイメージがありますが、上川さん流の健康法は?
体力を維持するための運動法や健康法は特にないんです。だからといって、日々の撮影現場からの帰り道に己の身を鉛のように感じたり、翌朝の目覚めに思い悩まされることもありません。
若い頃、ある一定期間ですけど、自分の体をイジメ抜くだけイジメた時期があったんです。その基礎体力的なものが今の自分を支えてくれているのかもしれません。あとは、毎日の犬の散歩ぐらいです。
――食生活で気を付けていることは?
これもないんです(笑)。好きな物を食べていますし、お酒も普通に頂いています。食においては、これがないとダメというものがないんですよ。
こだわりもなければ偏りもない。「今日はこれが食べたい!」という思いもゼロではないけど、それほど強くない。本当に“適当”なんです。
だから、何が健康法なのか、正直なところ分かりません(笑)。
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