「GARO -VERSUS ROAD-」で初主演の松大航也「ベッドの上ではしゃぎました」
多くのメディアミックスで人気の「牙狼<GARO>」シリーズが、テレビ放送をスタートしてから15周年を迎える。これを記念し、完全新作のテレビシリーズ「GARO -VERSUS ROAD-」が2020年4月2日木曜日、TOKYO MXほかで放送される。本作でドラマ初主演を務める松大航也にインタビューを実施した。
本作は今までに放送された「牙狼<GARO>」シリーズとは世界観を一新した、全く新しいシリーズである。主人公の大学生・空遠世那(松大)は謎のVRが届けられたことで、巨大なゲームフィールドに入り込む。そこで大勢のプレーヤーたちと、「ガロ」の称号を賭けた生き残りゲームに巻き込まれていく、というもの。松大が本作の撮影秘話や作品に込めた思いなどを語った。
――初主演おめでとうございます。決まったときの心境を教えてください。
「ありがとうございます。お話をいただいたときは、驚きを通り越して現実味がありませんでした。『本当に僕ですか?』と聞いてしまったぐらい。
でも、本格的にアクション練習が始まって、台本も出来上がってきたら、徐々に実感が沸いてきて、家のベッドの上で一人はしゃいだりしていました(笑)」
――初主演のプレッシャーはありましたか?
「主演だからというよりも、周りの方に比べて経験不足なことにプレッシャーを感じていました。でも、それは今までにないくらい台本を読み込んだり、監督に相談させていただいたりして、乗り越えていきました。
実は主演についてはそんなにプレッシャーを感じることはなかったんですが、ある俳優の方から『俳優部はたくさんいるけど、主演と呼ばれるのは一人だから、誇りに思った方がいい』と言われまして。そこから自分は主演だと自覚するようになって、スタッフの皆さんへの感謝も抱くようになりました。
俳優は役をいただいたらもちろん真摯にやるものですが、そもそも作品ができるのはスタッフさんたちの作業の積み重ねですよね。撮影でも、僕たちは空き時間がありますが、スタッフさんたちはずっと動きっぱなし。皆さんがいらっしゃるから僕も主演をやらせていただけているので、周りの人たちを大切にしようと思って、今はやっています」
――台本を読んだときの感想を教えてください。
「僕はゲームが好きなので、VRが出てくるのがすごく面白いと思いました。あとは、すごく複雑な社会のテーマを描いているな…と。社会の構図をVRの世界で表現されているのは興味深かったです」
――演じる空遠世那はどんな人物ですか? ご自身と共通する点はありますか?
「空遠は人を信じようとするし、どうしても人を見放せない人物です。僕も人を信じやすいし、信頼していた人に裏切られたとしても、でもやっぱりその人のことを嫌いになれないというのは、空遠と似ていると思いました」
――前からやりたかったというアクションにも挑まれましたね。
「そうですね。どちらかというと従来の殺陣のようなものではなくて、しめ技とかもっと実践的なものが多かったです。『これは本当にけんかで使えるから、他ではやるなよ(笑)』とアクション監督も冗談を言っていたので(笑)。僕は元々運動していましたが、難しいものもあったので、練習はかなりしました。アクション練習は3部に分かれていたんですね。どこに参加するかそれぞれ選べるんですが、僕はお願いして全部に参加させてもらって、気付けば6時間ぐらい練習していた日もありました。ビックリするほど筋肉痛になりましたね(笑)」
――現場の雰囲気はいかがでしたか?
「撮影が始まる前のアクション練習で、もうみんな仲良くなっていたので、現場でもみんな楽しくやっていました。メインキャストの中では僕が年下なので、どうしてもいじられちゃうんですよ(笑)。でも、皆さん相談事を聞いてくださったり、すごく良くしてくださいました」
――ドラマの見どころを教えてください。
「空遠は周りに翻弄されて闇を漂ったことでより一層強くなっていきます。僕自身もつらいことを乗り越えた人間は強くなれると思うので、そこは見ている方も勇気をもらえると思います。もちろん『牙狼』特有のアクションや不思議な世界観も楽しめると思いますが、温かい友情やいびつな友情といった人間ドラマもすごく描かれているので、そこにも注目して見てほしいです」
――最後に、今後の目標を教えてください。
「元々『マーベル』が好きなので、ずっとアクションをやりたいと思っていたところにこのお話をいただいて、一つ目標がかなったと思っています。じゃあ、次はどうするか?と考えたときに、新しいところに進みたいと思いました。
役者はいろんな役をやるじゃないですか。それは新しいことをやることと同じだと思いまして。佐藤二朗さんのような人を笑わせる役もやってみたいし、菅田将暉さんのように気持ちを込めていろいろな役を演じられる俳優も目指したいです。
そして、いずれは憧れているイ・ビョンホンさんのような、世界で活躍できる俳優になっていきたいです」
取材・文=Rum