二人を支えた“固い絆”
――新シリーズがついに放送。今のお気持ちを聞かせください。
木村拓哉:予定していた新シリーズのスタートが2カ月遅れること自体、初めての経験で…。
この苦渋の決断にGOを出してくださった関係者の皆さんには、いろんな覚悟や責任があったことを察すると同時に、タイムラグを埋めるため、以前ご覧いただいたかもしれない前シリーズをパッケージし直して届けることに対しては正直、最初は戸惑いました。
そういう意味で、僕にとっても非常に大きい経験でしたね。こうして今、新シリーズをお届けできる日を迎えることができて、心から良かったなと思います。
斎藤工:僕はこの2カ月間、たとえ撮影がなくても「BG」という船のクルーの一員である状態に、すごく支えられていました。
もちろん、事態が刻々と変わり、いろんなことを諦めなければならない状態の中で、自分の気持ちが沈みそうなこともあったんです。
でも、「なんで分かるんだろう!?」というようなタイミングで、木村さんが連絡をくださって…! そこで「僕は今、BGの途中にいるんだ!」と認識できて、モチベーションも途切れなかったので、とてもありがたかったし、たくましかったですね。
――木村さんはどんな思いから斎藤さんに連絡をされたんですか?
木村:実を言うと、僕らが最初手にしていた台本の目玉は「東京2020オリンピック」で、この一大イベントをめぐって身辺警護をビジネスコンテンツにしていくか否か…という内容も描かれていたんですよ。
でも、まずオリンピックが延期になったことで、僕らの作業も方向性を大きく変えざるを得ない。そんな中で抱いた疑問を、どうしても個人の中でしまっておけなくなったとき、「あぁ、工とだったら共有できるな」と。
緊急事態宣言発令までの過程やその後も同じように、逆に僕の方がモチベーションをキープするため、すごく大きな存在として工に頼らせてもらったんです。