吉野北人が“私モテ”のサブカル男子役で初主演!「役者としてより強い意志と願望を持つことができました」
地面から数センチ浮いているような感覚で演じてました
――吉野さんが演じた“六見遊馬”は、ヒロイン・芹沼花依の先輩で、歴史や城オタクのサブカル系男子です。どのような役作りをしたのですか?
原作で描かれているイメージを大切にしながら、自分なりに“六見遊馬”という人間を作っていくのが楽しかったです。どこか天然な彼からはマイナスイオンが出ているような感じがしたので、しゃべり方や声のトーン、歩き方を意識しました。他のキャラクターとは違う雰囲気を出したいと思って、イメージとしては地面から数センチ浮いているような感覚で演じてました。
――平沼紀久監督からは何かアドバイスはありましたか?
この撮影に入ったのが、映画『HiGH&LOW THE WORST』(2019年)の直後だったったこともあって、(撮影)本番に入るまではまだ役が完全に抜けきってなかったのか、無意識に眉間にしわが寄っていたり、表情が怖かったりしていたみたいで(苦笑)。監督からは、普段の生活から六見遊馬になってみてほしいというアドバイスをいただいたので、私生活の中でも、六見だったらこんなしゃべり方や歩き方をするかな、こういう表情をするだろうなということを意識して演じていました。そうすることで自分の体に六見がしみ込んで、本番では自然と六見になれた。演じようとして演じていたのではなくて、六見が自分の中に入っていました。
――歌あり、ダンスあり、笑いありの今作には、なんと!男子同士の壁ドンやアゴくいシーンもありますね。
以前『貴族降臨 -PRINCE OF LEGEND-』で壁ドンやアゴクイを経験していたので、よりクオリティをあげたくて。顔の角度や表情、手の感じをより意識して挑みました。男子が相手でも照れはなかったですね。
――「PRINCE OF LEGEND」や「HiGH&LOW THE WORST」は共演者が男性だらけでしたが、女性がいる今作の現場はかなり新鮮だったのでは?
女性キャストさんと1対1のシーンや台詞のやりとりはいままでにはない雰囲気があって緊張もしましたけど、新しいことに挑んでいる感じがして楽しかったです。
――激痩せ後のヒロインを演じた山口乃々華さんは、吉野さんと同じ事務所のE-girlsのメンバーでもあります。
E-girlsのメンバーさんとはこれまでほとんどお会いする機会がなかったし、山口さんとは初共演だったので、撮影前はどんな感じになるんだろうと緊張していたんです。でも、とても優しくて自然体な方だったので、緊張がほぐれてとてもやりやすかったです。山口さんが花依というキャラクターになりきっている姿をファンの方が見たら、普段E-girlsのステージなどで見せる表情とは違うと思うので、すごく新鮮なんじゃないかなって思いました。
――激痩せ前のヒロインを演じた富田望生さんとの共演はいかがでしたか?
以前から富田さんが出演されている作品を拝見していましたし、本当に素晴らしい女優さんなので、とても勉強になりました。六見が花依のことを好きかもしれないという自分の気持ちに気づき始めるシーンは、富田さんと1対1の撮影だったので、とても緊張しました。以前とは変わり始めた六見の思いをどうやって演技で伝えたらいいのか難しかったけれど、富田さんがしっかりリードしてくださいました。
――恋のライバル役を演じた神尾楓珠さん、伊藤あさひさん、奥野壮さんとの撮影で特に印象に残っているシーンは?
秋葉原で花依と男子4人が集団デートをするシーンです。撮影時間が1時間しかない中で、何回かリハをしたあとに一発撮りをしたんです。誰かがミスしたら最初から撮り直さなければいけないという緊張感も楽しむことができましたし、男子たち4人の仲がより縮まった撮影になりました。
7月10日(金)公開
原作=ぢゅん子/監督=平沼昭久
出演=吉野北人、神尾楓珠、山口乃々華、富田望生、伊藤あさひ、奥野壮ほか
配給=松竹
(C)2020『私がモテてどうすんだ』製作委員会 (C)ぢゅん子/講談社