吉高由里子、8年ぶりのラブストーリーは「新しい挑戦がたくさん詰まっている」
自分の中でも作品に対する臨み方や楽しみ方が変わってきたように感じています
――キャリア14年の吉高さんですが、女優業に感じる楽しさはどんどん増していますか?
お仕事を始めた当初は、自分のことしか考えられなかったように思います。セリフを覚えて、現場でお芝居をして、「お疲れ様でした」と言って帰る。きっとそれしかできていなかったと思います。でもどうやってその作品がつくられているのか、プロデューサーさんやスタッフの方たちはどういう思いでこの作品をつくろうとしているのか、なぜ私を選んでくれたのかなど、そういったことが見えてきたときに、自分の中でも作品に対する臨み方や楽しみ方が変わってきたように感じています。
――考えが変化したきっかけとなる作品などはあるのでしょうか。
徐々にそういった思いが芽生えましたが、(2009年に)『東京DOGS』というドラマに出演させていただいたことも大きいかもしれません。主演の小栗旬さんが、とにかくすごいんです。プロデューサーさんやスタッフさんとも話を積み重ねていくし、こだわりを持って作品に携わっていることが、ものすごく伝わってきて。小栗さんの姿を見て、各部署の思いを知ることって大事なんだなと思いましたし、自分がきちんと向き合えば、周囲もそれに対して返してくれるものなんだと実感しました。
――女優として様々な経験をしてきた吉高さんにとって、本作はどのような発見があった作品になりましたか。
久しぶりのラブストーリーも新鮮でした。そして目の不自由な役ということもあり、いちから勉強することもたくさんありましたが、演じるにあたっての準備段階から、三木監督も付き添ってくれました。また目を一切合わせないお芝居だったので、きっと横浜さんも難しかったと思います。それでも、粘り強く付き合ってくれました。とてもありがたかったです。私にとって、これまでにない新しい挑戦の詰まった作品になりました。その経験を通して、私自身、たくさんの力をもらったと思っています。
取材・文=成田おり枝
10月23日(金)公開
監督=三木孝浩/出演=吉高由里子、横浜流星、
やべきょうすけ、田山涼成、野間口徹、岡田義徳、
町田啓太/風吹ジュンほか
©2020「きみの瞳が問いかけている」製作委員会
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