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羅臼の海で“死滅回遊”のミステリーに迫る! 北の海が春・夏・秋・冬に見せる奇跡の光景とは!?

2014/05/17 10:00

北海道・羅臼の海の独特かつ豊かな四季と、謎に満ちた現象“死滅回遊”に迫る「季節の海“RAUSU”」
北海道・羅臼の海の独特かつ豊かな四季と、謎に満ちた現象“死滅回遊”に迫る「季節の海“RAUSU”」

TBS系では、北海道・知床の羅臼の海が劇的に変化する四季を追い、不思議な現象“死滅回遊”の謎に迫るドキュメンタリー「季節の海“RAUSU”」を5月18日(日)の昼2:00から放送。俳優・吉岡秀隆のナレーションで、地球のどの海にも似ていない、羅臼の海の春夏秋冬を解き明かしていく。

HBC(北海道放送)制作の同番組の舞台は、世界遺産にも登録されている知床・羅臼の海。地元のダイバーからは“季節の海”と呼ばれており、夏と冬の水温差が20℃以上にもなるため、泳ぐ生き物や海の中の風景が季節によってすっかり様変わりする。その中でも謎に包まれているのが、冬の始まりと共に回遊魚が浜に打ち上げられる“死滅回遊”と呼ばれる現象。そのミステリーを解き明かすため、最新鋭の水中用ロボットカメラを使い、北海道の研究者チームが世界初の調査に乗り出す。

羅臼の海が春を迎えると、体長2mを超えるイカが袋状の卵を抱えながら深海から上がってくる。母イカは海底を擦るように泳ぐため、体の一部がちぎれて破片が海中に漂い、傷だらけになった卵から数千~数万の稚イカが孵化していく。重い卵と産卵の痛みに耐えた母イカは、子供たちの誕生を見届けるとその命を終えて海の底に沈んでいってしまう。その様子を撮影した関勝則さんはこのイカを20年前に初めて目撃したとき、海の中で大きな衝撃を受けたという。当時の海洋生物学には「タコ愛情、イカ薄情」という言葉があり、タコは半年も足の間に卵を抱えて守るが、イカは卵を産みっぱなしでケアをしないと考えられていた。関さんの発見は常識を覆し、世界で初めて撮影された“抱卵イカ”の姿は4年前に科学誌にも発表され、世界中の研究者たちの注目を集めた。

夏の羅臼の海は、野生の生命であふれ返る。シャチが水面をジャンプし、水中にマイクを仕掛けるとシャチたちの賑やかな鳴き声を聴くことができる。また、羅臼では世界で唯一、陸地からマッコウクジラの泳ぐ姿を観察することが可能で、南半球からやってきたマッコウクジラが高々と潮を噴き上げる光景を見られることも。空はタスマニアから飛来したミズナギドリの大群で黒く染まり、海底では天敵のヒトデから逃げようとするホタテが、ピョンピョン跳ねる珍しい姿を見ることができる。

そして秋、実りの季節を迎えた羅臼の海に、さまざまな魚が群れをなして押し寄せてくる。全国でも羅臼でしか見られないホタテの“潜水漁”もスタート。ボンベを担ぎ生け簀を抱えた漁師たちが、手間と労力を掛けてホタテを一枚一枚拾っていく。さらに冬が近づくと、サンマやイワシなどの回遊魚の死骸が大量に浜に打ち上げられるという不思議な現象が発生する。“死滅回遊”と呼ばれるこの現象は謎に包まれており、海の中で何が起きているのかを解明するため、水中用のロボットカメラで羅臼の海底を調査することに。北海道の研究者チームが目当てにしているのは“イカのジュウタン”。研究者チームの予想では、海底におびただしい数のイカの死骸が堆積していると考えられているが、果たしてその根拠とは? そして、海底に沈められたカメラが捉えた光景とは?

冬が訪れると、羅臼の海は流氷に覆われて一面真っ白に。氷の中には植物プラントンが閉じ込められており、春になって流氷が溶けると、海に放たれたプランクトンは孵化したばかりの幼魚の糧になる。春に多くの魚が孵化する理由はこのためで、大陸から豊富なプランクトンを運んでくる流氷が、羅臼の海に独自の生態系を生んだ。

河野啓プロデューサーは「知床をテーマにした番組は、もうテレビではやり尽くしたと思っていました。流氷の恵み、プランクトン、地球の壮大な営み…いささか食傷気味でした。それなのに自分で番組を作ろうと思ったのは、この海で起こる“死滅回遊”という現象をたまたま知り、心底驚いたからです。調査の結果については見てのお楽しみとさせていただきますが、見応えのある場面に仕上がりました。季節はつながっています。“死滅回遊”は晩秋の現象ですが、夏があり冬があるからこの現象が起きます。羅臼の海の夏と冬の水温差は20℃以上で、実はこんな海は世界でほかにありません。四季折々の変化に富んだ海中の表情もお楽しみください。ネイチャー、科学、ヒューマン、全ての要素が入った知的なエンターテイメントです」と、見どころについてコメントした。

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

「季節の海“RAUSU”」
5月18日(日)昼2:00-2:54
TBS系にて放送

画像一覧
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  • 北海道・羅臼の海の独特かつ豊かな四季と、謎に満ちた現象“死滅回遊”に迫る「季節の海“RAUSU”」
  • 【写真を見る】春が近付く中、氷の上で子育てをするアザラシ
  • アザラシを乗せた流氷が去ると、春が訪れる
  • 春になると海藻がいっせいに芽吹く
  • イカは卵をかえすため、深海から浅瀬に上がってくる
  • ヒトデから逃げるため、ホタテが海底でジャンプ!
  • 実りの季節を迎えた海で、カニも活発に
  • アイヌは“神の魚”と呼んだオオカミウオ
  • 知床の浜に打ち上げられた大量のサンマ
  • ロボットカメラから送られてくる映像を見詰める調査チーム
  • 羅臼在住のダイバー・関勝則さんと、水中用ロボットカメラ
  • ダイバーたちが“季節の海”と呼ぶ羅臼の海
  • 流氷がひしめく冬の夕景色
  • 世界自然遺産に登録されている知床
  • 吉岡秀隆がナレーションを担当
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