7月5日(土)に放送される阿部サダヲ主演のドラマスペシャル「ママが生きた証」(テレビ朝日系)に出演する真野恵里菜へのインタビュー後編。
――物語はドキュメンタリータッチに描かれていますが、そんな感じはしましたか？
そうですね。基本的にあまりカットを割らず、通しで撮ることも多かったので、シーンごとの感情の動きがあって入りやすかったです。監督も「役者の皆さんに感情の動きは任せます！」というタイプの監督だったので、どちらかといえば役者側に立って撮ってくださいました。手術でバタバタするシーンもカメラがグルグル回るのですが、絶対に1カットでやるんです。ほんのちょっとした“間”の違いでダメになったりするのですが、あまり気にせず続ける臨場感あふれる撮影だなあと思いました。
――では、自然とせりふが自分から出てくるという感じでしたか？
ええ。現場に入ると貫地谷さんがお姉ちゃんに見えて、平泉(成)さんと市毛(良枝)さんは本当の両親に見えたので、皆さんの空気感に引っ張っていただいたなという感じがしました。私はまだまだ未熟なのですが、短い撮影期間の中でたくさん勉強させていただきました。
――そんな撮影の中で“家族の絆”を感じた瞬間はどんなシーンのときですか？
食事のシーンでは強く絆を感じました。本当にアドリブが自然と入るような。少しNGっぽくなってしまってもあえて拾ってNGに見せないようにするのは本当の家族のようでした。本来ならNGになってしまうのですが、ツッコミをいれることでNGではなくする、実際の家族もそういうことがありますよね。誰かが「もう何やっているのよ～！」みたいなツッコミを入れるとか。その辺は家族の会話に似ているなあと思いました。
――真野さんご自身は家族の絆を感じる瞬間はありますか？
そうですねえ。いまは家族と離れていることが多いので…。たまに家族と一緒にご飯を食べることがあるのですが、うちの家族って会話がかみ合わないんですよ(笑)。みんながしゃべりたいことをしゃべりだすので。でも、そんなかみ合わない感じもうちの家族だなあと思って安心します(笑)。
――夫婦の決断がドラマの中でも大きなテーマですが、実際ご自身が同じような境遇に立たされたらどんな決断をすると思いますか？
う～ん…。私は何も言えないだろうなと思います。もし誰かがそうなったとしたら見守るしかないのかなと。たぶん、どちらの決断も大事だと思うんです。体のことも大事だし、赤ちゃんを生みたいというのも女性にとっては一つの目標なので、本人に任せるのだろうなと思います。実際にそうなったら何と言葉をかけたらいいのかも分からないので、何も言えないなと思いました。
――ちなみに阿部さん演じる武弘さんは「体の98％が優しさでできている人」とされていますが、ご自分は98％何でできていると思いますか？(笑)
え～!?(笑)。う～ん…本当にマイペースですね。ほぼ“マイペース”の成分でできています。仕事場にいてもしゃべりたいときはしゃべる、本を読みたいときは読むようなスタンスなので。プライベートな時間もあまり計画を事前に立てず、基本は自分のペースでいこうと。ほぼマイペースでできていると言っても過言ではないですね。
――では、最後に見どころを含めて視聴者の方にメッセージをお願いします。
テーマだけ聞くとすごく重たく思われると思うんですけど、みんなが前向きに頑張る本当に明るいドラマです。最後も明るく、というか気持ちよく終われると思うので、途中泣けて苦しくなるかもしれないですが、最後はスッキリするのかなと思います。家族の何げない時間だったり、ぶつかり合いもあったり、笑いもあったりで。それも含めて皆さんに見ていただきたいです。見て、皆さんに何かを感じていただけたらなと思います。
「ママが生きた証」は、妊娠5カ月で末期がんを宣告されながらも勇気を持って出産に臨み、無事に長男を出産後、天国へ旅立った女性と彼女を取り巻く夫や家族の絆を描いた実話。「報道ステーション」(テレビ朝日系)など、数々のスポーツ番組を手掛けてきた“古舘プロジェクト”の小松氏武幸氏の同名著書を、ヒットメーカー・尾崎将也が脚色し、秋山純が演出を手掛けて映像化した。真野は主人公・武弘(阿部)、恭子(貫地谷)夫婦の妹・聡子を演じる。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
7月5日(土)夜9:00-11:16
テレビ朝日系で放送
