池井戸潤「民王」遠藤憲一＆菅田将暉W主演でドラマ化
堺雅人主演で大ヒットを記録した「半沢直樹」('13年、TBS系)以来、多くの作品が映像化されている池井戸潤原作の「民王」が、7月クールにテレビ朝日系でドラマ化されることが分かった。
名バイプレーヤーとしてテレビ朝日の連続ドラマには欠かせない“コワモテ”俳優・遠藤憲一と若手実力派俳優の菅田将暉のW主演で同局史上初めて池井戸作品を映像化する。尚、菅田はこれが民放連続ドラマ初主演となる。
「民王」は、中小企業や銀行などを舞台に、男たちの戦いを描く硬派なものが多い池井戸作品の中で、一線を画すファンタジックコメディー。
ある日突然、互いの“心”と“体”が入れ替わってしまった内閣総理大臣である父・武藤泰山(遠藤)とその息子の大学生・翔(菅田)による物語。
原因も解決方法も分からぬまま、やむなく泰山の代わりに国会に出ることになった翔は、これまで全然勉強せずに日常を送っていたため、審議や質疑応答の内容が全く理解できない。とぼけた答弁や漢字の読み間違いも日常茶飯事。しかし、大人の世界に染まっていない翔だからこその真っすぐな意見や純粋な思いは、いつしか国会、国民を動かすことになっていく。
一方、現職総理大臣という中身のまま、大学生活を送ることになった泰山は翔の代わりに就職活動をする羽目に。そこはさすが総理大臣たる者の頭脳で、圧倒的な知識と弁論力で偉そうな面接官を論破していく。そこに翔と交流のあったひと癖もふた癖もある女性たちが登場し、さらに戸惑うことになる。
父・武藤泰山を演じる遠藤は、これまで「ドクターX～外科医・大門未知子～」シリーズ(テレビ朝日系)などでは、どこかコミカルな中に中間管理職の悲哀を感じる絶妙な表情と演技で視聴者の熱い共感を呼んだが、今作では息子の心が入り込んでしまった現職内閣総理大臣を熱演する。
見た目は50代だが中身は大学生という泰山が、国会という厳粛な場でオドオドしながらおとぼけ発言を繰り返す姿は、新鮮な驚きを与えてくれそうだ。
そしてその泰山の心が入り込んでしまった息子・翔を演じる菅田は、「問題のあるレストラン」('15年、フジ系)などでの好演も記憶に新しい若手注目俳優。今作では中身は50代の総理大臣という若々しさゼロの大学生を演じる。昨年には映画「海月姫」で、女装姿も披露して話題となった菅田が新境地を開拓する。
さらにこの翔はイマドキの大学生ではなく、美容や料理など女子が好みそうな事に造詣が深い、最近はやりの“女子力男子”。必要以上にオドオドしたり、緊張してクネクネしたり、答弁で追い詰められて思わず涙目になったり。見たことのない遠藤の姿は、笑いを誘うこと必至だ。入れ替わりならではの二人のギャップは笑いがこらえられなさそうだ。
また、入れ替わった武藤親子による複雑な三角関係に巻き込まれる女性陣も魅力たっぷりな女優が務める。若き女社長・南真衣役には実力派女優・本仮屋ユイカ、その真衣の後輩として登場する謎の美人女子大生・村野エリカ役はテレビ朝日ドラマ初出演となる知英に決定。
何かと翔に挑発的な言葉を掛けてくるエリカだが、実は彼女の正体が物語の重要な鍵を握る。物語中盤、彼女に起きたある異変が、武藤親子の入れ替わり事件をさらに混乱させていく。
その他、高橋一生、六角精児、金田明夫、草刈正雄ら個性豊かな共演者たちが脇を固める。
入れ替わってしまった親子が繰り広げる、ファンタジックでハートフルなドタバタコメディー「民王」。面白さを追求するだけでなく、風刺も効いた政治ドラマがこの夏、金曜ナイトに抱腹絶倒を約束するマニフェストを掲げる。
主演を務める遠藤は「『民王』は池井戸潤さんの作品の中では、軽快なテンポなので楽しく見ていただけるのではないかと思う反面、心と体が入れ替わってしまうという突飛なストーリーではあるので、演じるのは難しいところがあるかもしれないですね(笑)。菅田くんと『大真面目にやる中で面白さを出したいね』という話をしていたので、お互い同じ方向を向いて作品を作っていけるような気がしています」とアピール。
一方、菅田は「これまで政治にはそれほど関心を持っていなかったので、今作に参加するに当たって、劇中に出てくる専門用語を自分の言葉に落とし込む必要がありますし、知識としていろんな物を入れておかなければならないと感じています。遠藤さんが横にいるというだけで、すごく自由に演技ができるような気がしています。きっと3カ月間楽しいことばかりだと思うので、失礼にならない程度にはしゃぎたいです！」と、意気込みを語った。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
7月スタート
毎週金曜夜11:15-0:15
テレビ朝日系で放送
※一部地域では放送時間が異なる
