【HEAT-5】常に本気な消防士役・工藤阿須加
毎週火曜夜10時から放送中のAKIRA主演ドラマ「HEAT」(フジテレビ系)に出演する若手キャストにインタビューする、Smartザテレビジョンオリジナルリレー連載。
連載最終回となる第5弾は、幸多消防署の消防士・白石徹を演じる工藤阿須加に、放送の反響やこの秋に挑戦したいこと、9月1日(火)に放送される最終回の見どころなどを語ってもらった。
――今回演じる白石の役どころを教えてください。
僕が演じる白石は、最初のころはタツヤ(AKIRA)に対してあまりいいイメージを持っていません。それは人の命を大事に考え、消防士としての信念に基づいているからこそなんです。決して悪いやつではなく、実はとても明るくていいやつです。それが見ている方に少しでも伝わればいいなと思います。
――第8話まで放送されて、周囲の反響はどうでしょうか?
みんな見てくれていますね。今まで消防団という存在を身近に感じた事がなかったので、このドラマを通して少しでも消防団について興味を持ってくれればいいなと思います。こういう風に地域の人々を支えている人たちがいるのだなと、少しでも思ってもらえたらいいですね。あとは火災の怖さについてあらためて気付いてくれた人もいて、本当にこの作品をやって良かったなと思いました。
――このドラマを通して工藤さんの意識の変化はありましたか?
消防士役は2度目です。前回はとことん鍛えられたんです。以前は、特別救助隊の方々の訓練に参加させてもらったんですけど、毎日合宿で同じメニューをこなして、アクション吹き替えはなく全部自分でやりました。この現場のために一から作っていくというよりは、今まで教わったことを出せたと思います。
――考え方がプロに近いですね。
いえいえ全然。僕はとにかく必死でした。プロとは程遠いですよ。彼らの覚悟や思いには到底追いつけないですし、実際の現場を知っている人にしか分からないものが絶対にありますから。
――そのあたり、合田役の佐藤隆太さんともお話されましたか?
実は佐藤さんとお会いする機会は少なかったんですが、役についてのディープな話というより、消防士役の皆さんも含めて気軽な話をすることが多かったです。いつも和気あいあいと楽しくやらせていただきました。
――佐藤さんの印象はどうですか?
気さくな方で、周りにも気を使われますし、年下の僕らにも優しく接してくれるので、良きお兄さんというか、役柄同様に僕らの“隊長”です! 自由奔放な方が多い消防士のメンバーをまとめてくれました。
――佐藤さん演じる合田に憧れる白石を演じていましたが、ご自身の憧れの存在は?
憧れといっていいのかは分からないですけど父親です。よく父親は超えられない存在といいますが、だからこそ目指したい。一人のプロとして、男として超えたい存在です。自分の体のメンテナンスやプロとしての姿勢をずっと背中で見ていたので、尊敬しています。
――では、この秋に挑戦してみたいことは?
「読書の秋」や「スポーツの秋」などといいますよね。僕の場合は、挑戦したいことといいますか旅行に行きたいです。僕、一人旅が好きなので、今度は海外に一人で行ってみようかなと。すぐに帰って来られる台湾や韓国など、アジア方面にふらっと一人で行きたいですね。
――割と一人旅には頻繁に行かれるんですか?
そうですね。電車に乗ってふらっと行くことが多いです。気が赴くままに降りてみて、帰れなくなったこともありますよ(笑)。電車がなかったり、バスがなかったり、地方に行くとそういうことがありますよね。
現地の人に「もうバスは終わっているよ~」と言われたので、「じゃあ歩いてみます」と言ってみたら「歩くのは(遠くて)無理だよ~」などと笑われてしまうことも。
「じゃあタクシーで…」と言ってみたら「そんなのないない!」って(笑)。その辺の事情は都心と違うので、気を付けないといけません。でも、目的もなく、ぶらりと行くのは面白いですよ。何が起こるか分からないですし、ご飯にありつけない可能性もありまが、それはそれで面白いんです。旅先で出会った人と、話が弾み過ぎて結局半日その人と話して帰って来たこともありました。
――一番印象深かったところはどこですか?
一人で山梨の山中に入ったことがあって、ふと気付いたら遭難というか、自分がどこに行けばいいか本当に分からなくなったことがありました。その時は、「あ、やっちまったなあ…」って少し焦りました。
山梨なので、もしかしてこれがうわさのあそこ(富士の樹海)か?って思ったんですけど、全然違いました。しかも、僕が迷ったと思った100m先には普通に道路が走っていましたからね。
――リレー連載ということで、井出卓也さんからの質問をお伝えします。「工藤さんは自分が接するなら年下か年上ではどちらが良いですか?」とのことですが、どうでしょうか?
僕はどちらでも大丈夫です(笑)。あまり気にしたことないですね。プライベートでは年上の方と一緒にいることが多いのですが、年下といても特に気にしませんし。どちらも苦手意識は全然ありません。なので、回答は「どちらでも大丈夫です(笑)」でお願いします。
――井出さんは周りが年上の方が良くて、年下には嫉妬しちゃうらしいですよ。
井出さんって僕より学年でいえば1つ上ですよね。あ、ということは井出さんは僕のこと駄目じゃないですか! 残念だな~(笑)。
――そうなりますかね(笑)。では、最後に最終話の見どころを教えてください。
何よりこのドラマを通して、災害の危なさや、身近なところで支えてくれる人の存在を知ってほしいです。うまく言えませんが、そういう事を通して、大切な人を大事にするという気持ちも生まれてくると思います。
今の時代、いつどこで何が起きるか分からないので、今を大切にしていただけたらいいなと思っています。僕はこのドラマでは消防士の立場なので、それを伝えられたらいいですね。見どころはたくさんあるので、最終回もしっかりと見ていただけたらいいなと思います。
毎週火曜夜10:00-10:54
フジテレビ系で放送
※最終回は9月1日(火)
【最終回のあらすじ】
再開発準備組合の総会でタツヤ(AKIRA)が告発した星乃市長(国広富之)の収賄容疑に組合員たちが騒然となる中、会場となった建物の別棟で火災が発生。 改装工事中の作業場から上がった炎は勢いを増し、立ち上る煙はタツヤらのいる会場をも覆い尽くそうとする。
タツヤと咲良(栗山千明)は避難を誘導するが、パニックに陥った組合員たちは出口扉に殺到。日比野(稲垣吾郎)は混乱を避けるように一人で別の扉から会場を出るが、煙に巻かれて動けなくなってしまう…。
間もなく、通報を受けた第十一分団のメンバーと合田(佐藤隆太)ら消防隊も現場に到着。そのころ、タツヤは出火元の建物に向かい、逃げ遅れた工事作業員を救い出そうとしていた。 だが、完治していなかった腹の傷が開き、痛みと充満する煙の息苦しさで立ち往生してしまう。
その時、煙の向こうから合田が救助に現れる。合田に励まされながら出口へと急ぐタツヤだが、次の瞬間に現場で爆発が起こり、吹き飛ばされた合田が資材の下敷きになる。タツヤは助け出そうとするが、「早く行け!」と一刻も早い作業員の救助を命じる合田に促され、現場を後にする。