岸谷五朗「素早い老人を見たのは初めて!」
10月22日(木)夜8時から放送が始まるドラマ「ぼんくら2」の会見が行われ、岸谷五朗、風間俊介、小西真奈美、加部亜門、松坂慶子が登壇した。
宮部みゆきの時代ミステリーを原作に昨年放送された「ぼんくら」の続編。前作で起きた怪事件の関係者・葵(小西)が殺され、息子の佐吉(風間)が下手人として捕えられる。佐吉の無実を信じる無精者の同心・平四郎(岸谷)は、おいの弓之助(加部)と共に事件の真相を追う。
会見に登場した岸谷は、第2弾の制作を聞いた時の心境を「井筒平四郎という男にもう一度会えることがうれしかったです。そして、平均年齢70歳超という京都のスタッフ。僕は素早い老人というのを見たのは初めてでしたが(笑)、頭の回転も早くて撮影がどんどん進むんです。あのチームワークにもう一度会いたい、と思っていました」と語った。
また、風間は「原作に続編が存在するということで、パート1の撮影中も『続きをやれたらいいね』とみんなで言っていたんです。ただ、その時からチームワークがすごく良かったので、僕の中では続編をやるのは決定項みたいになっていて…やると聞いた時に、『まだ決まってなかったんだ』と思うくらい自然に入ってきました」と明かした。
出演者一同待ち望んだ撮影だったが、7月末に始まった京都での撮影は暑さとの戦いだったという。
加部が「1話の最初の方のシーンで、みんなで(台本上で)7ページ分くらい話すシーンがあったんですが、外は38度くらいあるのに、クーラーが壊れてしまって。室内の気温は41度くらいで、その中で3、4時間ずっと撮影していたことは、一生忘れないです」と撮影中のエピソードを語り、風間から「それはもう(スタッフへの)恨みじゃん!(笑)」とツッコまれる一幕も。
そんな息ぴったりのチームに今回から加わった小西は、「現場では、岸谷さんや風間さんと、撮影後のお疲れさま会では加部さんとお話ししました。いろいろとしきたりがあったらどうしようと不安に思っていたのですが、みんな京都のことも、撮影所のことも丁寧に教えてくださるので安心しました」と共演者の気遣いに感謝を述べた。
質疑応答では、演じた中で印象的なシーンやせりふについて質問が飛んだ。
生き別れていた母・葵と対面するはずが、葵は殺されていて容疑が自分にかかる、という佐吉を演じた風間は「その後、平四郎と話す時に『自分は犯人じゃない』という話をするんですが、それを聞いた平四郎が『とうとうおまえは、母親と話すことなく別れちまったんだな』と言って、佐吉も『そういえば、そうだ』と気付くんです。いろんなことで、いっぱいいっぱいになっている中でも、人と人の関係性を思い出させてくれるのが平四郎らしくて、作品全体の中で大切な場面だと感じました」としんみりとコメント。
一方、松坂が「今回、平四郎のために仕出し弁当を作るというシーンがあったんですね。一仕事終えて『あたしと旦那の仲じゃないですか。あら、どんな仲なんだろ』って言うせりふがあって、それが好きでしたね」と語ると、岸谷は「時代劇なのに“ひとりボケツッコミ”でしたね(笑)」と笑いを誘う。シリアスなサスペンスでありながら、ほのぼのとした庶民の日常も描く本作同様、和やかな雰囲気で会見は終了した。
10月22日(木)スタート
夜8:00-8:43
NHK総合で放送