江口洋介が現地で感じた福島の「課題と希望」を届ける

芸能一般

2016/02/27 22:00

3月1日(火)、「ガイアの夜明け～シリーズ『復興への道』第19章　福島の明日につなぐ～」(テレビ東京系ほか、夜10:00-10:54ほか)が放送される。

東日本大震災直後から、放送してきた復興への道のりを経済的な視点で掘り下げていくシリーズ「復興への道」。これまで5回にわたり宮城と福島の被災地を訪れた江口洋介が、今回も福島第一原発から半径20キロ圏内に入り、復興に向け励む人々を取材する。

江口は、間もなく避難指示が解除される予定の南相馬市の小高区を訪れ、地元で働く場を生み出すべく、かつて小高区で盛んだった絹織物を復活させようと奮闘する男性に、小高での復興の現状や課題を聞く。

また、福島の高校生たちが、放射能汚染によって壊滅的な被害に遭った福島の農家の農産物を活気付けようと、生産者へ取材を行い、こだわりや苦労などをまとめた冊子を農産物と一緒に宅配するサービス「ふくしま食べる通信」を開始。

風評被害により県外などへの販路開拓が難しい福島の野菜を、全国の消費者に届けたいという高校生たちの熱い思いに迫る。

さらに、避難先で新たな生活基盤が築かれ、特に子供を持つ世代が帰りにくい現実を生み出す中、帰還後も住民が仕事に就けるよう精密機械の製造工場を復活させ、雇用を生み出そうとする中小企業の挑戦を追う。

取材を終えた江口は「福島を初めて取材した時、生々しい被害の爪痕がずっと脳裏に焼き付いていました。その後も福島を訪ねましたが、やはり東京に戻っても現地の光景が頭からずっと離れないという感覚が続きました。

しかし、いつのころからか、その感覚が変わってきました。『現地でお会いした人からむしろ、エネルギーをもらっている』という感覚です。それはたぶん福島の人たちが、前を向いているからだと思います。今回、1年半前に南相馬市小高地区で取材した男性と再会しました。被災前の暮らしを取り戻そうと頑張っていた方です。

印象に残ったのは、彼の表情が以前とは全く変わっていたことでした。彼の話ぶりから、『子供たちと故郷で暮らす』という理想が少し近づいてきたのかな、と感じました。自分の人生を賭けて、計り知れない努力を重ねているのでしょう。そのエネルギーの源は、福島に住む、同じモチベーションを持った人たちとの“つながり”なんだということも伝わってきました。

現地では、高校生にも話を聞きました。震災の時には、まだ小学生だった子供たちです。復興に向け、どんどん変化していく福島ですが、そこに生きる彼らは『頑張っている大人がいる。その姿が格好いいと気付いた』と話していました。大人たちの思いが、次の世代にも伝わっているのだと、うれしくなりました。

もちろん福島は、まだまだたくさんの課題を抱えています。しかし一方で、そこに生きる人たちは前を向いている。福島がいま抱える“課題と希望”という対極の状況を、自分自身も現場で感じ続けたいと思っています」と、熱い思いを語った。

また、チーフプロデューサーの久保井恵一氏は「『やっぱり来ないと分からない…自分の目で見ないと』案内人の江口洋介さんが被災地を取材する中で、言い続けている言葉です。実感したことをどうすれば伝えられるのか、真剣に向き合って取材に入りました。

江口さんの被災地取材は今回で5回目となります。前回('14年9月)も訪ねた福島県南相馬市小高では、ようやく帰還できる日を迎えようという人たちが、その準備をしているタイミングでした。傍らではまだ除染作業が進むなど厳しい現実の中で、『まず働く場を再生させたい。そうすれば仲間も帰って来る』と奮闘する人たちの思いが、番組を通して伝わればと思っています。

また今回は、江口さんが福島の高校生たちに実際の教室でインタビューします。将来を語り合ったり、江口さんが“熱血アドバイス”を送ったりと、いつものガイアでは見られない“教師と生徒”のようなやりとりもぜひご期待ください」とアピールした。