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ディーン・フジオカ 寺尾聰との共演が「1つのターニングポイントに」

2016/05/25 11:30

NHK SPドラマで写真家役に挑戦したディーン・フジオカ
NHK SPドラマで写真家役に挑戦したディーン・フジオカ 撮影=横山マサト

「今までやったことのないカルチャー番組に出演したり、司会的なことをさせていただいたり、この半年間ぐらいでいろいろなことにチャレンジさせていただいています」。‘15年、大阪を舞台に描かれた連続テレビ小説「あさが来た」(NHK総合ほか)の五代友厚役でブレークしたディーン・フジオカは、この半年間をこう振り返った。

そんなディーンが、朝ドラと同じ大阪を舞台に描かれるSPドラマ「喧騒の街、静かな海」に主演する。今作は30年ぶりの親子の再会を描く人間ドラマで、ディーンが演じたのは五代とは一味も二味も異なる、謎を秘めたカメラマン・水無月進役。

撮影中に行われた記者会見では「大阪に帰ってきました!」と笑顔を見せたが、「素性を隠して、生き別れた父親を捜しに大阪に来た」設定で、ストーリーはシリアス。役に向かう気持ちは会見での様子とは裏腹だった。

「脚本に描かれているテーマは、だいぶ重かったです。進は幼いころに父親と別れたことで家族の形を捉えきれないまま大きくなった人ですが、そうすると人生を前に進めなくなる壁みたいなものにぶつかってしまう時があると思うんです。しかし、前に進むためには自分の中でけじめをつけないといけない。その瞬間を描いた物語で、とても心の痛むストーリーでした」

ストーリーが展開するに連れて進の秘密が明かされていくため、序盤は人間性が見えにくい。

「だからこそ、やりがいのある役でした。形のはっきりしている役は演じやすくはありますが、初期設定の薄い謎めいた人物は感情の流れがより際立つ。いい意味で余白スペースのある人物」

そんな進には、自分を重ねることができる部分もあったという。

「親子の事情というのは、誰にでもあることだと思うんです。僕自身も両親との間で糸がほどけない、もつれた時期もあったなと思いますし、今は逆に自分が父親になりましたが、仕事で家を空けることが多いのでいつか子供たちに進のような感情を持たせてしまうことがあるのかな?と想像したり。一緒に居られる時間が少ないので、申し訳ないなと考えてしまうこともありますね」

進の本当の思いは、“地回り先生”と呼ばれる精神科医の海老沢を演じる寺尾聰や、孤独を抱える少女・クロ役の久保田紗友らとの出会いを通して、描かれていく。

「寺尾さんとも久保田さんとも現場に居る形と役の関係性が近く、それが画面にも出ていると思います。寺尾さんとの掛け合いは本当に楽しかったです。僕にとって、寺尾さんとの出会いは1つのターニングポイントになりました。また、黒澤(明)組の撮影現場の話や寺尾さんが歩まれたキャリアの変遷など、さまざまなケーススタディーを教えてもらえました。音楽のことも含め、聞かずとも教えてくださって、そこには自分で考えろというメッセージも込められていたように感じられ、父親みたいに何かを伝えようとしてくださった気がしました」

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

特集ドラマ「喧騒の街、静かな海」
今年度放送 NHK総合

画像一覧
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  • NHK SPドラマで写真家役に挑戦したディーン・フジオカ
  • 【写真を見る】カメラを前にリラックスな“おディーン様”のグラビア公開!
  • 寺尾聰を「父親みたいに何かを伝えようとしてくださった気がしました」
  • 撮影期間は「(寺尾聰さんに)色んな事を教えていただいて鳥肌が立つ日々だった」
  • 影のある役どころについて「やりがいのある役でした」

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