バスケ・伊藤大司選手がNBAファイナルの展望を語る!
世界最高峰のバスケットボールリーグ・NBAのプレーオフもついにファイナルに突入。東のクリーブランド・キャバリアーズと、西のゴールデンステイト・ウォリアーズが、チャンピオンの座を懸けて熱戦を繰り広げている。今回、日本のプロバスケットボールプレーヤー・伊藤大司選手を直撃。NBAファイナルの見どころと、プレーオフ東西決勝の感想を語ってもらった。
――西カンファレンスを勝ち上がったのは、レギュラーシーズン73勝9敗という記録を打ち立てたウォリアーズとなりました。プレーオフ西決勝では、伊藤選手の友人でもあるケビン・デュラント率いるオクラホマシティ・サンダーと7戦に渡る激闘を繰り広げましたね。
「オクラホマシティ・サンダーは、サンアントニオ・スパーズを倒したあたりから勢いがあったので、3勝1敗になった時、正直あのまま行くのかと思いましたね。個人的にはケビンにリングを獲って欲しかったし、サンダーに勝って欲しかった。でも、その一方で、ウォリアーズがファイナルに進んで優勝したら、パーフェクトなシーズンだったと言えるな、という思いもありましたね」
――サンダーを率いているデュラントとラッセル・ウェストのコンビはリーグ屈指の攻撃力を誇りますが、デュラントの元チームメイトである伊藤さんから、2人はどんなパートナーに見えますか?
「ウェストブルックがいることによって、ケビンに掛かるプレッシャーは少しは和らいでいるんだと思います。今シーズン、ケビンの得点の半分くらいは、ウェストブルックからのアシストらしいんですよね。ケビンは『ブラザー!』って感じで本当にチームメイトをファミリーに見立てるような、
みんなを巻き込むような存在なので、同年代で、勝ちたい気持ちをむき出しにしているウェストブルックは、ケビンにとっての良いパートナーなんだと思います。ケビンのほうが大人で、ウェストブルックに合わせてる部分もあると思いますけど、面倒を見ているというか(笑)」
――対する東カンファレンスは、こちらも昨年同様クリーブランド・キャバリアーズが勝ち上がって来ました。プレーオフ東決勝では、トロント・ラプターズとの闘いを4勝2敗で制しています。
「ラプターズは波が激し過ぎましたね。シリーズを通してもそうですが、ゲーム中にも波が大きかった。チーム全体としてもそうだし、特にダマー・デローザンとカイル・ラウリー、主力選手の波が大きかった。波に対する向き合い方もリーダーシップの一つの要素だと思うんです。例えば、キャバリアーズのレブロン・ジェームズは、悪い試合もあるけど、それでも彼らしい結果を残す。
周囲に声を掛けるとか、それ以外でも、コンスタントにチームのために成績を残すっていうのも、リーダーシップの要素の一つだと思うんです。ウォリアーズのステフィン・カリーも、『らしくない』と言われるような試合でも20点は獲るし、ケビンもターンオーバーが目立つ時もあるけど、同じように点は獲っていますb」
――リーダーシップという側面でも、さすが“キング”レブロン・ジェームズといったところでしょうか。
「レブロンの存在感というのは、得点・リバウンド・アシストという数字だけでなく、その存在感でチームが引き締まる部分がありますね。例えば、このプレーオフ中にケビン・ラブが不調と言われていた時、レブロンを中心にチーム全体がサポートしてラブにシュートを撃たせるようにした。
そこでラブが不調のままで、それにチームが影響されてしまったら、ラブの調子も上がらないと思うんです。そこでチームが踏ん張って、リードしたり競った試合にすることによって、ラブも自信喪失することなく、『こいつらがいるから俺も撃ち続けよう』となる。そこがキャバリアーズの強いところ、レブロンの存在感のなせるわざだと思います」
――それではキャバリアーズとウォリアーズ、NBAファイナルのカギとなるポイントとは?
「ウォリアーズはプレーオフに入ってから、レギュラーシーズンとは違う、らしくないと思える試合を何度か見せていますよね。カリーの調子もあると思うけど、そういう試合では、ドレイモンド・グリーンの状態が響いている気はします。これまでもトリプルダブルとかスタッツに残る記録もありましたけど、残らない活躍がグリーンの大事な役割ですよね。
リバウンド取ってプッシュして、パス、パス、パスでシュートを撃つ。その形の中で、グリーンがアシストのアシストになっていたりとか、突っ込んでクリエイトしたことによって周りが動けるとか、ディフェンスでもヘルプすることでタフなシュートにさせたり。あとは精神的なもの、チームにタフネスをもたらす部分もある。
グリーンらしさというか、その暴れん坊ぶりが(笑)、本来のウォリアーズに欠かせないカギなんじゃないかなと思います。レギュラーシーズンの調子を取り戻せば第1戦同様ウォリアーズには良い展開になると思いますし、それが出来なければ、キャバリアーズにチャンスがあると思います」
ついにクライマックス!2016年度の王者に輝くのは!?
■6月6日(月)朝8:45 WOWOWライブ
「NBAファイナル第2戦 キャバリアーズ vs ウォリアーズ」
[現地]ゲスト:Bose(スチャダラパー)/解説:佐々木クリス
[東京]ゲスト:持田香織(Every Little Thing) ほか
■6月9日(木)朝9:45 WOWOWライブ
「NBAファイナル第3戦 ウォリアーズ vs キャバリアーズ」
ゲスト:金子ノブアキ ほか
<特集>NBA界若手のホープ、ブラッドリー・ビールが両チームを徹底分析!
■6月11日(土)朝9:45 WOWOWライブ
「NBAファイナル第4戦 ウォリアーズ vs キャバリアーズ」
ゲスト:澤部佑(ハライチ) ほか
<特集>長澤壮太郎のSO!スポNBA
WOWOWはNBAファイナル全試合生中継!連日ゲストに企画満載♪
NBA最新情報は【WOWOW NBA】を検索