“かっくんいっくん”ロング対談！ 2人の意外な野望？

毎週木曜に放送中の竹野内豊主演ドラマ「グッドパートナー　無敵の弁護士」(テレビ朝日系)。主人公・咲坂(竹野内)の補佐をするアソシエイト弁護士・熱海を演じる賀来賢人と、咲坂の元妻で弁護士の佳恵(松雪泰子)の補佐をするアソシエイト弁護士・赤星役の山崎育三郎に対談インタビューを行った。

“かっくんいっくん”として現場でも仲良しの2人が、お互いの印象や、今後演じてみたい役について、また、視聴者から寄せられた質問にも答えてくれた。

――ここまで番組を振り返って、手応えはいかがですか？

山崎：賀来君はこういう役は多いの？　クールなイメージがあるんだけど…。

賀来：舞台とかではあるんですけど、映像ではあまりこういった役はやったことがないです。結構この役は自分で見ていてもムカつきますね(笑)。

山崎：そうなの？　自分でムカつく役って言って大丈夫？(笑)

賀来：ええ(笑)。でも、やっていて楽しいですし、竹野内さんとのやりとりもテンポが良くなってきた感じがしていて、今後もどんどん良くなっていくと思います。

山崎：オーバーリアクションについての反響を聞いたりする？

賀来：うちの母ちゃんからは「うるさい！」って言われました(笑)。

山崎：お母さんに(笑)。僕は5、6話あたりからどんどん赤星の人間味があるところというか、今までと全く違う部分が出てきたので、彼の振り幅に驚いています。

賀来：第4話には名シーンもありましたよね。

山崎：台本通りなんだけど、体がおかしくなってしまうときの声が、普通は絶対言わない声を出したんだよね。

賀来：「にぬうぅぅぅぅぅ～！」っていう(笑)。

山崎：台本に「にとぬの間」と書いてあって。これは台本通りに言った方が面白いだろうって思って、初めて赤星として大きい声を出しました。その辺から彼の本当の部分が出てきましたね。

――お互いの役の印象はどうですか？

賀来：茂木ちゃん(岡本あずさ)をめぐって対立したり、レッドさん(赤星＝山崎)とは結構“水と油”のような感じですね。今後もその面白い関係性を築いていけたらいいなと思っています。山崎さんはすごく喋りやすい方ですし、相談にも乗ってくださいます。役で遊べたらいいなと思っています。病院でのシーンも割と自由にやっていたんですけど、山崎さんが「どんどんやっちゃって！」って言ってくださったので、助かっています。

山崎：大人のキャラクターが多いので、ペースをかき乱すというか、自らテンポを作っていくのが賀来君の役目なのかなと。賀来君自身、いろんなことに挑戦してすごく周りを見ているんですよ。冷静にいろんな人を見て気を使いながらも、自分を出していっているというのはすごく、見ていていいなあと思いますね。

賀来：へ～(笑)。そう言ってもらえるとうれしいなあ。

山崎：賀来君って、今どきっぽいというより“昭和っぽい”なと。その辺は僕と同じ匂いがしますね。

賀来：そうですか？

山崎：落ち着いているじゃないですか。会うまでは最近の子の感じかな？って思っていたんですよ。でも、実際に会って喋ってみると、とても大人だなあと思いました。

賀来：ちなみに、最近の男の子ってどんな感じですか？　何かにつけてYO！みたいな？(笑)

山崎：いや、手が上からくるノリじゃなくて(笑)、「山崎さんって、ミュージカル系の人すよね～？」みたいなノリかなと思っていたので。

賀来：ああ、「僕ミュージカル好きなんすよ～！　よろしくっす～」みたいなチャラい感じ？(笑)

山崎：そうそう(笑)、でも全然違っていて大人で芯のある人だと思いました。

賀来：ありがとうございます！

――ちなみに、熱海と赤星が実際にいたらお二人はどちらと友達となれると思いますか？

賀来：赤星君！(即答)　消去法だけど、熱海は絶対に嫌だ(笑)。やかましいし、一言多いし、自分を頭がいいと思っているし、身の回りにいたら腹が立つだろうなと。

山崎：僕は逆に熱海君かな。面白くないですか？　B型っぽいというか。俺、B型の友達が多いので。マイペースだけど思い立ったことをすぐ行動に移すとか、ペースは整わないもしれないんだけど、すごく自分を持っていて。何でも自分のタイミングで実行するような子が好きなので。そういう子が一人いたら絶対に盛り上がるし、僕は割と好きですよ。

――自分のキャラクター的に、こういう結末だったらいいなというのはありますか？

山崎：流れ的に熱海君は茂木ちゃんとくっつきそうじゃない？

賀来：いや…それはどうですかね(笑)。僕は人間的に成長してほしいです。仕事ができるようになるとか、それだけではなく、咲坂先生との関係も、少しでも成長できたらなと。9話ずっとバディーでいるので、いい関係性で最後を迎えてくれたらいいな。

山崎：レッドはパートナー弁護士になれたらいいな。自分が最初にそうなると思い込んでいるので。咲坂先生、夏目先生、猫田さん(杉本哲太)に続き、レッドも最後にはパートナー弁護士として事務所にいられたらいいなと思います。

――ここから趣向を変えて、テレビ朝日の周辺で視聴者の方に街頭取材で質問を募集しました。まずは20代保育士の女性から。「法律用語は聞くのも難しいけど、覚えるのは大変でしたか？」

賀来：僕は憲法何条の何々～と読み上げるやつが大変でした。読めば読むほど分からなくて、撮影の一週間くらい前からブツブツ言っていました(笑)。道を歩きながらせりふ言いながら覚えたりして…。普段使わない言葉があそこまで並ぶともう日本語じゃなく感じますよね。大変でしたけど、無事に終わったので良かったです。

山崎：僕はまだ難しい言葉はほとんど言っていないんですよ(笑)。とにかく格好つけているだけで、弁護士用語的には何も詳しく言っていないので、最終話までにいいせりふを喋れるように頑張ります！

賀来：他人のせりふを聞いている中ではありましたか？

山崎：やっぱり賀来君が演じる熱海の言葉かな。サラッと言っていたけど、これは大変だっただろうなっていうふうに見ていました。自分にこれが来たら大変だなって(笑)。

賀来：ありがとうございます(笑)。

――次に10代の女子大学生から。「賀来さんと山崎さんは仲がいいとのことですが、撮影が終わるまでに、お二人の仲で達成したい目標ってありますか？」

賀来：山崎さんの家に遊びに行きたいです。

山崎：おう、いいよ！　いつでも来てよ。

賀来：ほんとですか？　普通にお邪魔したいです(笑)。

山崎：じゃあ僕は、賀来君がディナーショーを成功するまで、ちゃんと見届けたい。それに、やるときは見に行きたいです。

賀来：はははっ、そうなんですよ。山崎さんがディナーショーの常連さんなので、僕もちょっと興味があって相談しているんです。

山崎：最近の俳優さんはあまりやらないじゃないですか。でも、賀来君はミュージカルもやっていて、歌もできるので。

賀来：今、ちょっと歌も勉強中なんです。

山崎：それでアミューズ(所属事務所)初のディナーショー俳優になるんだよね！(笑)

賀来：そうそう、今ちょうど事務所と詰めているところです(笑)。

――見るだけで、共演はされないんですか？(笑)

山崎：あ～確かに。じゃあ、僕がちょっと行って伴奏しますよ。

賀来：マジっすか!?　それはすごいことですよ！

――続いては、20代女優…岡本あずささんから。「私は友達が少ないんですが、どうしたら友達が増えますか？」

賀来：岡本あずさ!?　彼女にも聞いたんですね。確かによく友達がいないって言っていますね。

山崎：どういうこと？　プライベートで友達が少ないの？

賀来：ええ。でも、3人くらいはいるらしいですよ。

山崎：3人いれば十分ですよ。

賀来：そうですよね。そんなに友達っていないですよね？

山崎：そうだよ。でも、賀来君は多そうだね。

賀来：いや、僕も少ないですよ。いつでも自分から連絡できるやつは2人くらいです。

山崎：僕もそう、2人くらいかな。それも小学校からの友達。地元が東京なので、いまだに付き合いがあって。でも、岡本さんは20代前半だし、そのくらいの時は悩むんだろうね。年を重ねるうちに、そういうのは無理しなくてもいいかってなってきて、ただ自然とつながりが増えるんですよ。

賀来：そうかも。年齢と共にそうなってきますよね。

山崎：3人もいるんだし、今のままでいいってことで！

賀来：うん。3人いれば十分だよ。

――ぜいたくな悩みなんですね。割とお二人は岡本さんとお話する機会が多いんですか？

賀来：はい、最近話したときは「今は貯金が趣味です」って言っていました。

山崎：そういえば、彼女のお母さまがこの間、名古屋で俺のショーに来てくれたんですよ。すごくきちっとしたお母さまで、女優さんかと思うくらいきれいでした。

賀来：確かに、僕も写真で見ましたけど、きれいな方でしたよ！

山崎：バレエやミュージカルが好きらしくて、お母さま一人で来てくださいました。うれしかったです。

――では、今後こういう役にチャレンジしたいという夢はありますか？

賀来：僕、ずっと夢だったのは…“ケンタウルス”ですね。

山崎：えっ…ごめん、何だって？(笑)

賀来：あの、下半身が馬のやつですよ！

山崎：それは知っているよ！　でも、それコントじゃん！

賀来：冗談じゃなくて、本気でやりたいんですよ！　ちゃんと実写版のケンタウルスをやりたいんです。それは昔から夢ですね。いい企画ないですかね？　ケンタウルスのクオリティーはともかく、ケンタウルスならこの場面で何を言うか？　とか、真剣に考えてみたい。それ以外なら木でも魚でもいいんですけど、人じゃない何かになりたいです。なかなかそういう役はできないので。

山崎：そういうのは、テレビじゃできないでしょ。舞台ならあり得るかもしれないけどね。

――小学校の学芸会みたいなノリですか？

賀来：そうそう！　あれを大人が本気でやる感じですね。人を演じるときって自分の主観というか、経験が入っちゃうんですけど、ケンタウルスだったら共感しようもないじゃないですか。だから無になれるし、そういう役をやってみたいですね。

山崎：僕はやっぱり、ミュージカルで歌いながらお芝居をするということをやってきたので、それのドラマ版をやりたいな。アメリカではたくさんあるじゃないですか。

賀来：ありますね。山崎さんがやるの見たい！

山崎：ありがとう！　もちろん賀来君にも出てもらうよ。

賀来：おおっ！　いいんですか？

――そこはぜひ、ケンタウルスで(笑)。

一同：(爆笑)。

山崎：いいですね！(笑)　ケンタウルスが突然出てくるミュージカルっていいなあ！

賀来：でも、それ絶対つまんねえ！(笑)

山崎：いやいや、すごく面白いじゃん！　歌って登場したらそれだけで(笑)。

賀来：そうかなあ(笑)。

山崎：ケンタウルスはともかく、そういうミュージカル風の作品はないのでやりたいですね。

賀来：「glee」みたいなやつですか？

山崎：それもそうだし、「レ・ミゼラブル」とかもそうだし。何か、“ザ・ミュージカル”という感じではなく、芝居に見える距離感のがいいですね。歌は歌うけど、普通にお芝居としても成立するような、そういうのがもしあったらやってみたいですね。

賀来：日本でもできそうな気がしますけどね～。

山崎：でも実際にやっていないから、難しいんでしょうね。映画の「レ・ミゼラブル」は、撮影中の別室にピアノを置いて、ピアニストがモニターで役者の芝居を見ながらピアノを弾いていて、芝居のテンポに合わせて伴奏を付けるんです。それを役者は耳の中に小さなモニターを入れて、伴奏に合わせて歌っているんですよ。基本的にミュージカル映画は、後から音楽を録音したやつを口パクに合わせるんです。撮影中は歌を流さず、実際にその場で芝居としてやりとりしているのを撮るスタイル。

賀来：へ～！　そうなんですね。

山崎：だから映画の「レ・ミゼラブル」は見た人がお芝居として見られたんですよ。そういうやり方で、日本オリジナルのミュージカルドラマとか…(制作スタッフに向かって)お願いします！

賀来：やろうよ！　やりたいですよね。

山崎：初めは深夜番組とかで、賀来君と2人でミュージカルをしよう。

賀来：ぜひ！　やりましょう！

――賀来さんはそこもケンタウルスなんですか？(笑)

賀来：何でだよ！(笑)

山崎：いやいや(笑)。それなら僕もケンタウルスとして参戦するよ。

賀来：そうしたら、もはやケンタウロスの話じゃないですか(笑)。

山崎：歌わないと生きていけない生き物の悲哀みたいな？

賀来：「なぜ僕らはケンタウルスとして生まれてきてしまったんだろう…」っていう、ケンタウルスの葛藤を描くヒューマンドラマですかね(笑)。

山崎：って、ヒューマンじゃないし(笑)。でも、そういう誰もやったことがないものに挑戦したいです。

賀来：僕も挑戦したい。ぜひ、2人で実現させましょう！

山崎：そうだね。その時は、よろしくね！

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