三四郎・小宮、前歯“進化”で美意識が目覚める?
舞台、ラジオをはじめ、バラエティー番組でも活躍中の三四郎(小宮浩信・相田周二)が、10月26日にDVD「一九八三~進化~」をリリースした。本作は漫才8本の他、小宮がトレードマークの前歯を治療、相田が100種類の物まねに挑戦する企画を約1時間収録している。
今回、三四郎の2人に、本作の見どころなどを聞いた。
――前作から約2年半ぶりのDVDリリースで、前作のタイトル「一九八三」に“進化”を付け加えたタイトルになりますが、ご自身でどのような部分に“進化”を感じられますか?
小宮:今まではメディアにあまり出ていなかったのですが、最近はありがたいことにバラエティーとかに呼んでもらえるようになりました。
前作は放送禁止用語が多かったのですが、本作はテレビでもできるネタを収録しているところが“進化”かな。それから、僕は前歯を入れて、相方は物まねを習得し、仕事の幅を広げたということもあり“進化”と付けました。
――8本の漫才が収録されていますが、お2人のお薦めのネタはどれですか?
小宮:「真似」はテレビでもライブでもやっていない、新作のネタなのでお薦めです。
相田:僕は「ED」か「代官山」です。前作はコントを入れなかったので、今回はコントを入れようということで「ED」を入れました。「代官山」は僕自身、収録中も楽しんでできたのでお薦めです。
――漫才と同じくらいの尺で、本編としてドキュメンタリー「三四郎 ドキュメント 密着90日間」が収録されています。こちらの企画は内密に行われたということですが、終えられていかがですか?
相田:どちらがメインだか、もうよく分からない。どちらかというと、こっち(ドキュメンタリー)の方がメインなのかもしれません(笑)。
小宮:10月7日の「三四郎のオールナイトニッポン0(ZERO)」で公表するまで、前歯のことは内緒にしていました。治療中は仮歯をわざと欠けさせたりして、気付かれないようにしていました。でも、ちょくちょく気付かれていましたね。「きれいになった?」とか「伸びた?」とか言われました(笑)。
先日、11月6日(日)放送分の「日曜もアメトーーク!」(毎週日曜夜6:57-8:54テレビ朝日系)の収録があって、僕が楽屋にあいさつ行った時に皆さんに前歯を治療したことを言ったんです。そしたら、かなりイジられましたね。共演者の方に、「前歯治したのに滑舌悪いままやないか!」って言われました(苦笑)。
相田:ちょくちょく会っている後輩芸人とかは意外と気付かなかったみたいです。たまに会う人の方が、歯に注目していたみたいです。営業でアンガールズの田中(卓志)さんに会ったんですが、彼は気付きました。
田中さんもいろいろコンプレックスがあるみたいで、人のコンプレックスに気付きやすいんですかね。いつも歯を見て「汚いなぁー」みたいなことを言っているので、またイジろうと思ったら「あれっ!? きれいになっている!」みたいな感じでした(笑)。
小宮:まだ食べる時とか、喋る時とかちょっと違和感があります。
相田:3年間、前歯がなかったんで、横の歯で食べる癖が直らないみたいですよ。
――小宮さんの前歯の治療は相田さんの企画で、小宮さんの歯がきれいになったらグルメ企画をやりたいと聞きましたが…。
相田:「食べることは好きなので、グルメ番組に出てみたい!」って欲もありますが、いろいろ調べてみたら、前歯をこのまま放置しておくと欠けたところから菌が入って最悪の場合、死に至るという検索結果があったので、治した方がいいじゃないかと勧めました。
あと、顎関節症になる可能性もあって、最悪喋れなくなることもあるみたいなので。
小宮:前歯を使わないと顎関節症になるみたいです。いろいろな話を聞いて、危機感は覚えました。でも、滑舌は良くなっていないですけどね(苦笑)。
――トレードマークがなくなってしまいましたが、大丈夫ですか?
小宮:でも、「ゴッドタン」(毎週土曜夜1:45-2:10テレビ東京系)の「天才芸人ランキング」に選んでいただいた時はまだ前歯があったので、そこはあまり気にしていません(笑)。せっかく治ったし、グルメ番組関係者の方々オファーお待ちしてます!
――小宮さんの歯の治療は相田さんがずっと撮影されていたのですが、撮る側と撮られる側を経験されてどうですか?
小宮:結構、長かったなと。治療していくうちに、違うところに虫歯とか出てきて治療が長引いたので、自分がイメージしていたよりは長かったです。素の僕が見られると思います。
相田:僕は本来立ち入ることのない人の歯の治療を見ることができたので、楽しかったです。単純に前歯の治療だけだったら、もう少し早く終わったと思うんですけど、小宮にどんどん美意識が目覚めて。
前歯以外のところもきれいにしたいとう欲が出て、どんどん治療が長引いて3カ月もかかりました(苦笑)。
――小宮さんが前歯を治療する一方で、相田さんは100種類の物まねに挑戦されたということですが、いかがでしたか? 相田さんの決断もかなり大きな決断だなと思いましたが、ご自身で決められたのですか?
相田:物まねをやるっていうのは、小宮が決めました。いろいろ候補があった中で、物まねにしようかということになりました。それで、新宿の「そっくり館キサラ」にお世話になりました。
――店長さんにかなり駄目出しされていましたが…。
相田:結構、大変でしたね。物まねを作ろうと思って作ったことがないので。これまでは物まねできそうな人を即興でやったことはあったんですけど、自分で一から発見して作るという作業はなかなかなかったので店長さんに聞くまでは(物まねの)ベクトルが分かんなかったです。
適当にやって作って見せたら「方向性が分かんないよ!」って駄目出しされて、そこからいろいろ考えてある程度の形になって、実際のショーにも出させてもらいました。
キサラは物まねの聖地で、お客さんはお酒も飲んでいて普段のライブとも違うし、1人で舞台に立つことはないのでド緊張しました。でも、このおかげで、テレビの物まね番組への出演も決まったんで、仕事につながったことは良かったと思います。
――店長さんはどんな方でしたか?
相田:厳しくもあり、優しくもあり…、すごいいい人でしたね。「また、新作がいろいろできたらキサラに出させてもらってもいいですか?」って聞いたら、快諾してくれて。すごく、うれしかったです!
――実際にステージに立たれた時は満員だったと思うんですが、どうでしたか?
相田:いろいろ分かりやすいネタもあったんですが、「(お客さんに)試しに分かるかどうか分からない、マニアックなネタもやってみなよ」と店長に言われて、あえてマニアックなネタを披露しました。
僕はゲームが好きなので、ゲームの音ネタをやったんです。そしたら、50代くらいのおばちゃんだけが大爆笑してくれて「あれ本当に分かって笑ってくれてたのかな?(笑)」って感じでした。でも、お客さんが70人くらいいて1人しかウケなかったってことは、やめた方がいいのかなと思いました(苦笑)。
――最近はラジオやバラエティー番組でもご活躍されていますが、舞台と比べてどうですか?
小宮:テレビが多くなって、舞台に出る回数が減ってきたので、ちょっと出る機会を増やしたいですね。テレビ慣れしてしまって、周りから「舞台の声が小さくなった」と言われました(笑)。そう言われないように、大きい声で頑張りたいと思います!
相田:それはありますね。僕も声が小さくなったと思います。1回間違えて、舞台でラジオの声量で普通に喋っていたら、全くお客さんに伝わらなかったです。
――これからDVDを見るファンの方にメッセージをお願いします!
小宮:ファンの方も見たことのない、舞台でもやったことのない新ネタもありますし、僕らがいまお薦めできるネタ8本を収録しているので、楽しんでいただきたいです。それから、ラジオとかでも言っていない普段見られないような僕らの素顔など、僕らの裏側を見られると思います。ドキュメンタリーはかなり長く回していますが、あまり長く感じないと思いますので、ぜひ“進化”した僕らを見てください!
相田:ファンの方はもちろん、インプラントなどの最先端の技術を見ることができるので、これから歯科医を目指す方にもお薦めの1本になっております(笑)。漫才で笑って、ドキュメンタリーで歯の勉強をして…お得な1枚です!
発売中
本編=〈漫才〉ED、滑舌、手紙、真似、誰に憧れて、次会、代官山、阿波踊り
〈三四郎 ドキュメント 密着90日間〉
収録時間=本編104分
価格=3000円(税抜)
発売元=コンテンツリーグ
販売元=アニプレックス