「サマーウォーズ」(2009年)、「おおかみこどもの雨と雪」(2012年)、「バケモノの子」(2015年)などを手掛けてきた細田守監督の最新作「未来のミライ」(7月20日・金公開は、甘えん坊の4歳の男の子・くんちゃんと、未来からやってきた妹・ミライちゃんが織りなす、ちょっと変わったきょうだいの物語だ。
そして、その声を務めるキャストには上白石萌音、黒木華、星野源、麻生久美子といった豪華俳優陣が集結。今回は、主人公・くんちゃんの声を演じた上白石萌歌を直撃。もともと細田監督の大ファンだったという彼女に、細田作品初参加の感想や映画の見どころについて聞いた。
――上白石さんはミライちゃんのオーディションに行った際に、細田監督から「くんちゃんの声をやってみて」と言われ、それで初主演となるくんちゃん役に決まったそうですね。
そうなんです。帰りに監督から呼び止められて、くんちゃんの声もやってみてほしいと。なので、そのときはミライちゃんの役の原稿しか読んできてなかったんですけど、その備えのない思いきった感じが逆にくんちゃんぽかったのかなと、今となっては思っています。
――いきなり4歳の男の子の声と言われても難しかったのでは?
オーディションでは4歳という年齢を意識したものと、割と素のままの声の2パターンを録りました。そうしたら素の声の方がいいと言われたので、収録でもなるべく幼さを意識することなく、ありのままで演じるようにしていました。
――くんちゃんは生まれたばかりの妹に両親の愛情を奪われたと感じている男の子ですが、上白石さん自身はくんちゃんのことをどう感じていましたか?
演じる前までは自分とはかけ離れた存在だと思っていました。でも、くんちゃんの目線でいろんなものを見ることで、自分の世界が広がった気がします。くんちゃんは泣いたり、笑ったり、ストレートに感情をぶつける男の子なので、自分にもそういう時代があったなと思い、ちょっと懐かしい気持ちになりました(笑)。
映画「未来のミライ」
7月20日(金)公開
配給=東宝
監督・脚本・原作=細田守/声の出演=上白石萌歌、黒木華、星野源、麻生久美子ほか