――お仕事としてお芝居をしたいと思うぐらい、演劇部で魅力を感じたのでしょうか?
お仕事としてやりたいという決心をしたというよりは、習い事を含めて、長く続けられたのがお芝居だけだったんです。大学生の就活のタイミングで一度チャレンジしてみようと思って、今の事務所に応募をしたんです。
――習い事を含めて? ちょっと飽き性のところがあったのでしょうか?
小さい頃は飽き性で、努力を重ねることが苦手でした。例えば、バレエは努力が必要ですが、好きな発表会だけ頑張って、普段の練習はサボってたんです(笑)。今は練習すればするだけちゃんと力が付くし、付いた分だけ自由にできるようになることに気付けたので、練習をちゃんとするようになりました。
――例えば?
オーディションのために歌の練習をしてたんです。それまで歌はずっと苦手で音程も取れなかったんですけど、ボイトレの先生に映像に撮ってもらって、自粛期間中にずっと練習していたんです。そうしたら、自由に歌えるようになってきて、それが自信にもなったんです。努力は裏切らないなということを学びました。
デビュー当初は共演者とのコミュニケーションに苦労
――なるほど。話が戻りますが、お芝居がお仕事になった時は、どんな心境でしたか?
最初は、少しフワフワしていたと思います。それまでは友達としかお芝居をしたことがなかったのに、お仕事でご一緒させていただく方たちはスクリーンの中の人たちだったので、打ち解けないといけないという意識が働いて。当時は周囲の方とコミュニケーションが取れないことに悩んだりしていました。
――役に集中できるようになったのは、いつぐらいからですか?
本当につい最近だと思います。オーディションではなく、オファーで役をいただくとその役を私にオファーしてくださった理由があるんだよなと思って、どうすればその役を魅力的にできるかを考えるようになって、周囲のことよりも役が第一と思えるようになったんだと思います。