――今回演じた那沙は、どんな女の子ですか?
根は明るくて天真爛漫(らんまん)な性格。自分をしっかり持っているような芯の強さがあるんですけど、いい意味でつかみどころがない女の子だなと思いました。
――つかみどころがないということは、那沙の行動や感情の変化を表現する上で苦労した部分があったんですか?
ありました。主人公である秀星(眞栄田郷敦)くんに対しては、出会いの場面から終盤にかけて少しずつ距離を縮めていくんです。那沙ちゃんは秀星くんに好意を抱いているので、その心情の変化や最初の頃とは違う距離感を表現するお芝居はすごく難しかったです。
――演じる上で心掛けたことは?
とにかく、那沙ちゃんは秀星くんのことが好きなんです。そういう自覚がなかったとしても、出会った瞬間に運命みたいなピンと来るものがあったのかなって。
もしも、そういうことがあったらどんな気持ちになるんだろうって、那沙ちゃんの立場になっていろいろ想像しながら演じていました。
――監督からアドバイスされたことは?
監督からは「このシーンの那沙ちゃんは目で感情を伝えるんだよ。できるよね?」って、いい意味でプレッシャーをかけていただいて(笑)。ものすごく私のことを信頼してくださったんです。
「目でモノを語るんだよ」というアドバイスを頂きながら感情をしっかりと作って目で伝えるということを意識しました。すごく苦戦しましたけど、セリフがない時の相手に対する目線が大事だということを学びました。
――秀星役の眞栄田さんと共演した感想は?
初めて一緒に撮影したシーンの時は2人共全然しゃべらなかったんです。お互いに人見知りということもあって、どこかぎこちなかったような気がします。
うまく表現できないんですけど、劇中の秀星と那沙のような感じで少しずつ距離を縮めていったような感じ。最後の方は普通にしゃべれるようになっていました。
――那沙の姉・詩織を演じた高月彩良さんは実年齢だと3歳違いですけど、劇中ではもう少し年上の設定ですよね?
私にとっての初めてのシーンで高月さんとご一緒したんですけど、すごく気さくな方でいっぱい話し掛けてくださったのでうれしかったです。
撮影中はいつも支えていただいて、本当にお姉ちゃんのような存在。一緒にいると安心感がありました。
――那沙は星を見ることで心が癒やされていましたが、渡邉さん自身は星座やプラネタリウムに興味はありますか?
小学生の時に自由研究で星のことを調べたり、プラネタリウムも好きでよく行っていました。那沙が未知の世界に興味を持っているところは共感できます。
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