朝ドラ×猫の長い歴史!「おちょやん」ではヒロインが猫に!!「半分、青い。」では中村倫也が肩にのせ話題に「おしん」にも登場
「あまちゃん」では夏の危機を知らせ「半分、青い。」では中村倫也×猫が話題に
猫は、これまでもときおり朝ドラに登場している。
猫の役割は――
◯その1 単純にかわいくて見ていて和むこと(NHK BSプレミアムで放送している「岩合光昭の世界ネコ歩き」がいい例)。
◯その2 セットの家や通りが単調になりそうなとき、生き物の気配がアクセントになる。
◯その3 意外な動きがおもしろい。俳優と絡ませると新鮮な動きになることも。
などであろう。
例えば、「梅ちゃん先生」(2012年度前期)にもドラマに猫がちょくちょく登場していた。“梅ねこ”というキャラクターも作られ(千代猫の前身か?)オープニングに出てきたり、グッズ化もされたりした。
「おしん」(1983年度)にも猫が出てきたことがある。伊勢で魚屋さんをやっているとき、魚目当てに猫がやってくるというエピソード(第179回)。
「おちょやん」の高峰ルリ子のときと同じく、猫に優しくするおしん(田中裕子)の表情に和む。動物を愛でる表情は人間同士の表情とはまた違ってなんとも柔らかい顔になるものなのだ。
現在再放送中の「花子とアン」(2014年度前期)の第13週には花子(吉高由里子)の家の周辺にグレーの猫が出てくる。猫の声もやたらと印象的に聞こえていて、花子がひとりで何か考えているときに合いの手を入れているように感じるときすらあった。
「スカーレット」のように猫の存在がストーリーにも関わってくることは珍しいが、物語に猫が生きた最たるものといえば、「あまちゃん」(2013年度前期)。
主人公アキ(能年玲奈/現のん)の祖母・夏(宮本信子)はアキたちが東京に行ってから猫を飼うようになる。名前はかつえ(海女仲間のかつ枝からもらったから)。
その猫が、夏の体調が悪くなったとき、危機を知らせるという大活躍のエピソードは感動的だった。
「半分、青い。」(2018年度前期)では、人気キャラ・正人(中村倫也)が初登場するとき、アメショー(名前はミレーヌ)を「風の谷のナウシカ」のテトのように肩に乗せていたことにネットは騒然。あまりにも絵になって正人の存在を強く印象づけた。
生き物を登場させることはなかなか手間がかかるもので、しつけられていたとしても思うように動いてくれるとは限らない。急に暴れたり鳴いたりすることもあるし、面倒を見るスタッフも必要。手間をかけながらも、たまに猫を登場させてくれるスタッフの心意気に感謝したい。
ちなみに「おちょやん」には招き猫も出てくる。これは「あさが来た」(2015年度後期)に出てきた張り子の招き猫と同じ。あさ(波瑠)のお姑さん・よの(風吹ジュン)が作っていたもの。愛嬌のある表情なのでなんか見たことあると思った視聴者もいただろう(筆者も「お」と思いました)。