秋田汐梨、“原作モノ”の作品への向き合い方「“漫画の中から出てきた存在”と思ってもらえるように」<Interview>
――小中監督が35年ぶりにセルフリメイクした作品ですが、作品の印象を教えてください。
35年前に一度上映された作品ですが、台本を読んでみて内容に現代との違和感は全然なかったですし、純粋にすごく面白かったので、あまりセルフリメイクということは意識せずに演じられました。
監督はすごく優しくて柔らかい方で、前作の撮影に参加されていたスタッフの方も多かったようで、最初からすごく団結力もあってみんなで作っていく感じがすごくしました。
普段は皆さんとても優しくて柔和な表情なんですけど、本番になるとキリッと真剣な表情になって、いいものを作るぞ!という雰囲気がある現場で、私も頑張るぞという気持ちにもなりましたし、撮影はとても楽しかったです。
――主演の鈴鹿さんの印象や、現場でのエピソードを教えてください。
休憩中も役についてすごく考えてらっしゃって、真面目な方だと思いました。すごくふわふわと柔らかいオーラのある方で、とても優しい方です。撮影当時、佐藤(友祐)さん含め3人でご飯もご一緒させていただいたんですけど、その時にプライベートな話もできて、いろいろと知ることができました。
――演じる理沙について、どんなキャラクターだと分析されますか?
理沙は鈴鹿さん演じる昭雄のことを本当に純粋に思っていて、病気を患って入院しているんですけど、昭雄との約束を果たすために自分の命の危険を冒してまで突き進む子。優しい雰囲気で、普段はかわいらしい女の子なんですけど、ちゃんと自分の意思があるしっかりした子だと思いました。
――そんな理沙と自分と似ているところ、全然違うなどあれば。
私は「何を考えているのか分からない」と周囲に言われることがあって…実際は何も考えてないんですけど(笑)。理沙は自分の意思をしっかり持っていて、昭雄との夢に向かって突き進んでいく子なんですけど、私も自分で決めたことは最後までやりきる、と決めているので、そこは似ているんじゃないかなと思います。
――35年前の作品で同じ理沙を演じた有森成実さんが母親役で共演されるとのことで、プレッシャーもあったかなと思いますが、前作について意識はされましたか?
有森さんがお母さん役で出演されるって聞いたときはビックリしたんですけど、そんなに意識し過ぎても違うかなと思いました。また、前作を見ることでイメージが引っ張られるんじゃないかなとか、無意識のうちに(有森を)意識しちゃうんじゃないかと思ったので、前作もあえて見なかったんです。自分の中で想像した理沙をそのまま演じたんですけど、有森さんはとても優しい方だったので、プレッシャーも特に感じず楽しく撮影できました。
――ファンタジックな作品ですが、秋田さんご自身は「星空のむこうの国」や「運命の人」など、現実世界でもあることだと思いますか?
あると思います! 運命の人に会ったらビビってくるって、よく聞きますよね。
――あるタレントさんは、出会う前にテレビで見て「あ!この人と結婚する」と思ったそうですね…。
そういうの分かるって言いますよね。私はまだ信じられないですけど(笑)。いつかあったらいいなって思っています。「星空のむこうの国」というか、地球以外のどこかで人間が生きてるんじゃないかとか、この世界がもう一つあるんじゃないかとかは私も考えています。
――なるほど。そして秋田さんはモデルとしても活躍されていますが、「秋田さんの武器は?」と聞かれたら、何と答えますか?
モデルも女優の現場も共通していることだと思うんですけど、私はよく「肝が据わってるね」って言われます。緊張するんですけど、それが表に出ないのか、実際に何も考えてないのかは分からないんですけど(笑)。あまり深く考え込まずに淡々とこなせるタイプだと思うので、それはお仕事に役に立っているんじゃないかなって思います。
中学1年生から芸能活動をしているんですけど、最近まで京都に住んでいて今年の4月に上京してきました。母からすれば「中学生が京都から東京に行くってだけでもすごい」と。でも、私はそれに対して最初から特に不安がなくて。仕事の場所が毎回違ったとしても、とりあえず携帯電話があればどこにでも行けるので(笑)。初めての場所へ行くことにも不安がないタイプですし、そういうところはよく褒められます。
シネ・リーブル池袋ほかで全国公開中
(C)2021「星空のむこうの国」製作委員会
配給:エイベックス・ピクチャーズ
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