死に物狂いで“プロが作るミュージカル”に食らいつく
――4thシーズンではスタッフが一新されることが大きな話題となりました。脚本・演出の三浦香さんから言われたことで、特に印象に残っていることはありますか?
今牧 覚えているのは、「プロが作るミュージカルにしたい」という話を一番最初にされたことです。なので、僕たちも死に物狂いで食らいついていきました。
山田 僕が印象に残っているのは、「勝ちにいかないとお客さんには伝わらない」ということ。「テニスの王子様」という物語の一部を今回演じさせていただきますが、僕たちは全国大会の結果を知っている。でも、最初に「全国制覇するチームだと思って演じないでほしい」と言われて。そのときにハッとなったんです。「そうだよな、負けるかもしれないよな」と。そこで一度自分の中のものが崩されて、今でも「勝てるんだろうか?」という気持ちで挑んでいます。
――曲や振付については、どんなところに新しさを感じますか?
山田 ダンスがとにかく激しいです(笑)。
今牧 めっちゃ激しいよね!(笑)
山田 M2かな? 青学の学校ナンバーみたいな曲があるんですけど、その振りが難し過ぎて、ハケた後はみんな肩で息をしています(笑)。
今牧 でもリョーマはハケないで、学ランでずっと舞台上にいなきゃいけなくて…(笑)。
山田 輝琉が一番大変だよね。
今牧 暑くて、学ランの中は汗タラタラです(笑)。
――そもそもお2人はダンスが得意だったのですか?
山田 小学校のときはダンス漬けの日々でしたが、そこからブランクがあるので、久々に「踊ったなー!」という感じです。
今牧 僕も3歳から10年以上ダンス漬けでした。
――それでも激しいなと思うくらいのレベルなのですね。
山田 そうですね。でも今、完成したものを見ると「これくらい難しくて良かったな」と思います。
――振付師さんからはどのような指導がありましたか?
今牧 “青学らしさ”というのは言われました。青学メンバーは、ある意味みんな不ぞろい。目的は一緒ですが、それぞれが個性をちゃんと持っていて、思いや感じ方は違っていて。
山田 「ここは自分たちの思いを表現して」と言われた部分もいくつかあるよね。
今牧 うん。その上で「ここはそろえていこう」というところもあって。
山田 振付の中には、それぞれが自分なりの思いを表現している部分があるんです。そこにも注目して見てほしいです。
今牧 キャラクター個々として生きている部分もあれば、チームとして生きている部分もある。すごくやりがいのある振付です!
■ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学(せいがく)vs不動峰
【公演日程・劇場】
・大阪公演(メルパルクホール大阪)2021年7月30日(金)~8月8日(日・祝)
・東京凱旋公演(日本青年館ホール)2021年8月20日(金)~29日(日)
※東京公演、熊本公演は終了しました
【脚本・演出】三浦香
【音楽】Yu(vague)
【振付】遠山晶司(梅棒)
【出演】
<青学>
越前リョーマ役:今牧輝琉、手塚国光役:山田健登、大石秀一郎役:原貴和、不二周助役:持田悠生、乾貞治役:塩田一期、菊丸英二役:富本惣昭、河村隆役:大友海、桃城武役:寶珠山駿、海堂薫役:岩崎悠雅、堀尾聡史役:りょうた、加藤勝郎役:白石寿、水野カツオ役:市川愛大
<不動峰>
橘桔平役:GAKU、神尾アキラ役:毎熊宏介、伊武深司役:土屋直武、石田鉄役:柊太朗、桜井雅也役:深澤悠斗、内村京介役:菊池颯人、森辰徳役:Rayshy
井上守役:北代高士
越前南次郎役:中河内雅貴
テニミュボーイズ:大野紘幸、黒条奏斗、玉元風海人、中嶋健、濱屋拓斗