清原果耶がヒロインを務めた連続テレビ小説「おかえりモネ」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)が10月29日、最終回を迎えた。未来への思いを託した美しいラストに、視聴者からは感動の声が上がった。(以下、ネタバレがあります)
百音(清原)の「あの日、何もできなかった」という悔いから始まった物語は、「もう“何もできない”なんて、思わない」という未来への力強い希望の言葉につながっていた――。幼なじみたちに囲まれて、震災以来一度も開けていなかった楽器ケースを開けた百音。そこには、行われることのなかった「2011年3月12日 卒業コンサート」の手作りチラシが入っていた。
そのチラシを目にしたらきっと、あの日島にいなかった後ろめたさや、痛みを分かち合えない苦しさを突きつけられることになる…。そんな思いで開けることができなかった楽器ケース。9年の時を経て百音がケースを開け「(あの頃の自分に)戻ってたまるか、って思った」と自分の心境の変化を確かめると、未知(蒔田彩珠)、明日美(恒松祐里)、三生(前田航基)、悠人(高田彪我)、そして亮(永瀬廉)が「おかえりモネ」と微笑んだ。
そしてドラマは、最終回の“その先”も見つめる。
亮が、悲しみや苦しみを乗り越えて自分の船を手に入れた。だが、耕治(内野聖陽)そのお披露目を見るのが怖いという。「見たら、俺が救われてしまう」、でも、生きていくことは「そんな簡単じゃねえだろ」。だから「俺が見て泣くのは、もう少し先にしときたい」。生きていくかぎり、そう簡単に最終回は来ないのだ。
それでも、時間は常に前に進んでいく。未知は、大学の研究所で本格的な研究を行うため東京へと出ていくことに。百音を「おかえり」と受け入れた未知が、今度は百音に「行ってらっしゃい」と送り出されて出ていった。