<ドクターX>内田有紀&監督・田村直己スペシャル対談!「第1シリーズ」クランクイン前に内田がとった行動や松田秀知監督とのエピソード、博美への演出などドラマの裏側を明かす【後編】
監督・田村直己が心掛けている演出とは?
――田村さんの演出や個性豊かな皆さんから生まれた印象的なアドリブはありますか?
田村:アドリブなんて全然ないよ!
内田:うそばっか!(笑)。どうしたの?田村さん。今日はそういう(アドリブはない)方向なの?(笑)。
田村:(笑)。全部がアドリブだから(笑)。
内田:田村さんも考えますからね(笑)。アドリブというより、着地点をいろいろな形で考えてくれたり、例えばですけど、「みんなが笑顔で終わる」という着地点に対して、せりふを示してくれたりしています。
田村:全部がアドリブというのは冗談として(笑)、台本がもともと面白いので、台本では描ききれない隙間を埋めるように、そしてストーリーがより面白くなるような演出を心掛けています。
内田:昭和のドラマがその時代を反映していたように、「ドクターX」も社会的な背景を反映して描かれることが多いと思います。それが視聴者の方が世界観に入り込める魅力につながっているのだと思います。
田村:自由に取り組むうえで、面白い台本と真摯(しんし)に向き合って、より作品が面白くなるように現場ではいろいろ考えています。ドラマを作るようになってから感じたのは「真剣に笑いを考える」「真摯(しんし)にふざける」ということだったな(笑)。
内田:締めるところは締める、緩めるところは緩めるという緩急は特に気を使っています。
田村:いいこと言うね~! そう、緩急が大事なんです(笑)。