「“切なさ”は意識していました」
――“ジリキュン” (※劇中で梨央と大輝が擦れ違うシーンが多く描かれることから名付けられた)シーンへのこだわりを教えてください。
とにかく切ない“ロミジュリ感”ですね。今やロミジュリじゃないんじゃないかとも言われていますが…(笑)。大輝を異動させることは最初から決めていました。そこまではいかに切なく“禁断感”を出そうか考えていたので、立場が二人を引き裂くという“切なさ”は意識していました。
――第7話では見つめ合った梨央と大輝がキスしそうでしないというシーンもありましたが、なぜこういった演出にしたのでしょうか?
最初は“(キス)しようかな”と思っていたので、プロットでは「(キスを)してほしい」とお願いして書いてもらったんです。でも、いざ出来上がったものを読んだら「違うな」と思って(笑)。「やっぱりしなくていいです!」って言って、笑い合うことにしました。第1話でお守りを渡して「早く言いなよ~!」と言っていたときの梨央と大輝の空気感に戻したかったんです。
――他にこだわりの“ジリキュン”シーンがあれば教えてください。
6話でその場から離れようとする吉高さんの腕を松下さんがつかんで抱き寄せるシーンがあると思うんですが、私が松下さんの動きを実際にしながら「こうやってくれ!」とお願いしました(笑)。実演しながら細かい動きやニュアンスを伝えることもあります。
――放送前のインタビューで「吉高さんや松下さんの新たな一面を引き出したい」とおっしゃっていましたが、ここまで撮影してみていかがですか?
吉高さんの“サスペンス力”というか、スイッチが入る瞬間は見ていて面白いですね。松下さんは“文学好きな好青年”というイメージがあったんですけど、かなり印象が変わったなと思います。吉高さんも松下さんも、魅力的ですよね。
何より吉高さんと松下さんの“カップル感”がいいんです。二人とも左利きで、実際にも仲が良いから「結婚しちゃいなよ!」なんてコメントも多いじゃないですか。それだけ二人がしっかりと空気感を作ってくれているなと感じます。
――4月期ドラマ「着飾る恋には理由があって」(TBS系)に出演し、今回もキーパーソンを演じている高橋文哉さんを起用した理由を教えてください。
透明感がありますよね。局内で偶然会う機会があって、その時に“いい匂いがするぞ!”と思って。匂いっていうのは実際の香りじゃなくて、空気感が匂うというか(笑)。
芝居は見たことがなかったんですが“なんかいい気がする!”という直感があって。その後「夢中さ、きみに。」(2021年、MBSテレビほか)で塚原監督が彼と一緒にやっていた時に「芝居はこれからだけど、(優を)やれる気がする」という話になって今作の出演を決めました。あとは、吉高さんとなんとなく顔が似てるので(笑)。
――新井さんは高橋さんのどのような部分に魅力を感じますか?
高橋さんって“この子のためなら頑張ろう!”と思わせてくれるんです。あと、吉高さんがぎゅっとしたり、頭をポンポンするときに男女のラブ感がなくて“本当に弟だな”と思えるところが魅力的だなと思います。
――実際に高橋さんが“朝宮優”を演じている姿を見ていかがですか?
「着飾る恋には理由があって」から格段に成長したなと思います。でも、現場では何度も何度も監督に演技指導をされていて。いろいろと頭を悩ませていたと思います。放送できるお芝居に到達するまでに、いろいろやりとりをしていますが、吉高さんや松下さんのお芝居に刺激を受けてすごく成長しているなと思います。
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