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<フィッシュマンズ"HISTORY Of Fishmans"[Day.2] 1995-1998>「好きな曲しかない!」“王道”のセットでバンドの進化を見せつけたライブを完全レポート

2022/03/08 17:00

やたらと日付を詳細に記憶している茂木にメンバーもあ然?


MCで茂木は、「今回は“History of Fishmans”と題して、3月1日が1991年から1994年に書かれた楽曲、そして今夜は1995年から1998年の間に書かれた楽曲を演奏していくという。二日間でのべ何曲だろう? 今までのリハーサルの中で取り組んだ曲数、もう最多ですね。

でも本当に、今日LIQUIDROOMでやることをめちゃめちゃ楽しみにしていたんで、みんなで一生懸命リハーサルして、この会場にたどり着きました。声を出せない悔しさはあると思いますけど、最高の演奏を届けて、(観客の)みんなと一緒に最高の夜を作っていきたいと思っています!」とあいさつ。

そんなMCに続いては“バックビートにのっかって”。改めて、ポリドール期の彼らのサウンドがいかに進化、そして「深化」していったのかを痛感させられる。とりわけ茂木と柏原の醸し出すビートは、どんどん深みにはまっていく底無し沼のようなドロドロとしたグルーヴで、とても昨日やっていたバンドのサウンドとは思えないほど。

「続いての曲は、今から26年前? 随分前ですけど、1996年3月26日にリリースされたシングルをやります」と茂木が告げると、木暮から「欣ちゃんよく日付まで覚えてるなと思って。松宮さん(※恐らく故・松宮一彦アナのこと)みたい」という独特なツッコミが飛び、どこかほんわかとしたムードに。

そんな中で披露されたのは“BABY BLUE”。名盤『空中キャンプ』においてひときわポップで人気の高いこの曲だが、この日の原田のように女性ボーカルで繊細に歌われるとより楽曲の魅力が際立っていく。ロックステディ風の印象的なベースラインに乗せて非常にシンプルな演奏が展開されるが、その懐は実に深い。

続いて、アルバムの曲順通りに“SLOW DAYS”へ。まさに1996年、新宿時代のLIQUIDROOMで行われたライブを収めた『若いながらも歴史あり』のバージョンに近いアレンジ。この曲もそこまで音数が多いわけではないはずだが、どこまで行っても音がズッシリ詰まっているように感じさせられるスキのないグルーヴは見事。

笑顔が絶えないMCの雰囲気とは異なり、ポップな曲でもどこか緊張感を携えている後期フィッシュマンズのサウンドは絶品
笑顔が絶えないMCの雰囲気とは異なり、ポップな曲でもどこか緊張感を携えている後期フィッシュマンズのサウンドは絶品 写真:西槇太一(※提供写真)


今だったら炎上案件? 90年代の「悪ふざけ」が続々と明らかに


その後のMCでは、茂木が前述の『若いながらも歴史あり』ツアーの際に「HONZIと関口が結婚した」というウソのビラを撒いたことを告白。当の関口は、観客がその時のビラを持っていると知って思わず「まずいねぇ…」とこぼし、観客の笑いを誘う。

さらに、その当時木暮のショートフィルムをスタジオで撮影していたことも明らかに(タイトルは『黒メガネ』とのこと)。木暮は「佐藤(伸治)くんが全部編集してくれて。今必死に探しているんですけど、どこ行ったんですかね? (テレビ番組風に手元を囲いながら)ここに送ってください」と、関係者も含めて訴えていた。

そこから茂木は「いろんなことが“ずっと前”になっていますけど、どんなに時が流れてもいつも新鮮だったり、ハッとさせられる佐藤くんの曲を演奏していると、いつでも心が奮い立つというか。音楽に命がけで夢中になれる、そんな時間が今日もここにあるなと思って。すごい幸せを感じています」と、次の曲を匂わせつつコメント。

そして「きっとみんなも大好きな、この曲を行きたいと思います」という言葉とともに“ずっと前”を演奏。2000年代以降のライブでは恐らく演奏されたことのなかったこの曲の貴重なパフォーマンスに、観客も酔いしれていた。

下に続きます
■「フィッシュマンズ “HISTORY Of Fishmans”[Day.1] 1991-1994 / [Day.2] 1995-199」
4月29日(金)夜9:00-11:00
WOWOWライブにて放送(※放送終了後~1カ月間、WOWOWオンデマンドでアーカイブ配信あり)
https://www.wowow.co.jp/music/fishmans/

■初回限定Blu-rayスペシャルボックス「闘魂:フィッシュマンズ」予告

■「映画:フィッシュマンズ」Blu-ray予約受付開始

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  • 3月2日に開催されたフィッシュマンズ "HISTORY Of Fishmans"[Day.2] 1995-1998
  • 【写真を見る】カスタネッツ・小宮山聖を交えたトリプルギターでソロバトル!
  • 笑顔が絶えないMCの雰囲気とは異なり、ポップな曲でもどこか緊張感を携えている後期フィッシュマンズのサウンドは絶品
  • フィッシュマンズの影響をダイレクトに受けてきた世代である原田郁子も、近年のライブでは欠かせないメンバーに
  • この2日間でやらなかった曲の中にもまだまだ名曲が残っているだけに、2022年のフィッシュマンズの動向は目が離せない

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