清塚「端的に答えを出すってことは、すごくこわいことでもあり、難しいこと」
真彩:私自身も「クラシックTV」は大好きで、録画して拝見しているのですが、この番組を始めてから何か変わったことはありますか?
清塚:そうですね、ツアー先の居酒屋で声をかけられたら、だいたいEテレだろうなと思っています(笑)。
一同:(笑)
真彩:Eテレパワーはすごいですもんね!
清塚:そうですね。この番組は企画から演出まで、打ち合わせに参加させてもらっているんですよ。20歳ぐらいからコンサートを自分で作ってきているのですが、そういうずっとやりたかったことをテレビでしているという感じ。なので、ここで何かを得たというよりは“確信を得た”ということの方が大きいかな。
真彩:なるほど。
清塚:人に何かを伝える時は、端的じゃなきゃいけないとか。例えばリストを紹介するときには、色んなことを説明しないと不十分なんですけど、それをどんどん付け足していくことで、一番伝えなきゃいけないところが薄らいでいくんですね。ジレンマがすごくあります。それがずっと私の中では課題で、どんどん思いついちゃって「あれも言いたい、これも言いたい」ってなってしまって。
真彩:情報量が多いと知らなかった知識をたくさん知ることができて私はうれしかったりするのですが、追いつかなくなってしまう方もいるのかな…。
清塚:本当にクラシックに初めて触れる方だと置いてきぼりにしてしまう可能性はありますよね。 端的に答えを出すってことは、すごくこわいことでもあり、難しいことだと感じています。
真彩:私はその盛りだくさんの知識を知ることができるのも楽しいので、とても大好きです!
清塚:(笑)。ありがとうございます。
インタビュー後編は6月2日(木)公開。
清塚信也出演番組
「クラシックTV」
NHK Eテレにて毎週木曜夜9:00-9:30放送
6月2日(木)放送回「リヒャルト・ワーグナーの魅力」
MC:清塚信也、鈴木愛理
ドイツを代表するオペラ作曲家リヒャルト・ワーグナーを特集。中世の民話や神話などを題材に、壮大なファンタジーの世界を作り出したワーグナーの魅力に迫っていく。ゲストは音楽プロデューサー・蔦谷好位置と指揮者の沼尻竜典。