映画監督の顔も持つ女優・辻凪子「監督としても女優としても、自分オリジナルのシチュエーションコメディーをテレビ番組でやりたい」
「晩酌の流儀」に出演した感じた“俳優としての醍醐味”
――では、現在出演されている「晩酌の流儀」についてお伺いしたいと思います。栗山千明さん演じる主人公・伊澤美幸の後輩・富川葵役で出演されていますが、演じるうえで準備したことなどはありますか?
連ドラに最初から最後まで関わらせてもらうのが初めてだったから、自分の個性もその中で出せたらなと思って現場に行ったんですけど、最初に監督さんから「違う」「ちょっと癖が強過ぎる」って言われてしまいました(笑)。
監督さんには「真面目な役で」って言われていたので、自分の個性を出しながら真面目にいこうと思ってたんですけど、「もっと都会の女の子っぽい役でお願いします」って言われて、しゃべり方から姿勢からしゃんとして(笑)。本当に素直に美幸さんに憧れて、美幸さんについて行くっていう姿勢で演じるようにしました。
――葵が登場する会社のシーンは栗山さん以外にもおかやまはじめさんと武田航平さんがいらっしゃいますが、現場はどんな雰囲気ですか?
おかやまさんには「姪っ子に似てる」って言われて、娘みたいな感じで話していただいてますし、武田さんとは奥さんの話とかわんちゃんの話をして、すごくお幸せそうですね(笑)。皆さん初対面だったんですけど、お芝居をしていると息が合うというか、空気感が同じ感じがして、すごく優しくてめちゃくちゃやりやすかったです。
スタッフさんも撮影の合間にいろいろな部署の方とお話できましたし、同世代のスタッフさんもいて、めちゃくちゃ親しくなりました。今回連ドラに最初から最後まで携わったことで、一緒に作品を作れたってことが俳優としての醍醐味なんだなって思ったので、これからそれをまた感じるために、メインで出られるようにならないとなって思いました。
――出来上がった作品をご自身でご覧になってみていかがでしたか?
栗山さんのビールの注ぎ方、うま過ぎませんか?(笑) 実際、「美幸は私です」って言うくらい性格も似ているらしいんですけど、あの注ぎ方は完璧ですよね。
あと、食事をおいしく見せるためのこだわりもすごくて、何回もリテイクを重ねて撮影されていたので、それがちゃんと画面を通して伝わる作品になっているなって思います。
――「晩酌の流儀」というタイトルの作品ですが、辻さんはお酒はお好きですか?
打ち上げとかでみんなと飲むのは好きだったんですけど、前まではジュースの方がおいしいと思ってたから、あんまり日常からお酒を好んで飲む方ではなかったです。でも、このドラマに出てから、ビールが本当においしくなって飲むようになりました。
――ビールに合わせる好きなおつまみは?
最近ハマっているのは「メンマ」です。あとはお刺身とか。日本酒もあんまり詳しくないんですけど好きで、地方に行ったら日本酒は絶対に飲みますね。
――なかなか渋いチョイスですけど(笑)、メンマに行きついた理由は?
前からラーメンのメンマが、絶対に追加するってくらい好きだったんですよ。近所で一番おいしいメンマも探したりして、その結果、お肉屋さんのメンマが一番おいしいと気付きました(笑)。
――最後に、今後出演したい作品や演じてみたい役はありましたら教えてください。
コントをやりたいですね。テレビでコントをやりたいです。
――シットコム作品ではなく、バラエティー番組でのコントですか?
どっちもやりたいです。でも、世代は違うけどドリフターズとか「ダウンタウンのごっつええ感じ」(1991~1997年フジテレビ系)を見てたので、芸人さんとコントをしたいですね。自分オリジナルのシチュエーションコメディーを、監督としても女優としても、クリエイターとしてテレビ番組でやりたいという気持ちもあります。