仲野「結構な頻度でごちそうになりました」
――あらためて今回初共演されて、お互いの印象は?
仲野:草なぎさんは、このままの方。大スターなのにめちゃくちゃ優しいんです。
草なぎ:ありがとう(笑)。
仲野:アメリカではキッチンがあるホテルに泊まっていたので草なぎさんは自炊されていて。僕は自炊が苦手なので、草なぎさんがつみれ鍋を分けてくださったりして。結構な頻度でごちそうになりました。
草なぎ:太賀くんはカレーを作っていたよね?
仲野:作っていました。
草なぎ:部屋から匂いがしてくるんですよ。アメリカでは一緒にスーパーへ買い出しに行ったりして。やっぱり東京から離れているので、頼れる人がいると心強い。自然と仲良くなったし、忘れられない思い出になりました。松尾くんにも、松尾くんのお兄さんにも感謝です。
――兄弟の話でもあり、家族の物語でもありますが、印象に残っているシーンはありますか?
草なぎ:確かに家族の話なのかもしれないですね。お父ちゃん(風間杜夫)とお母ちゃん(石野真子)が息子たちのことを心配する気持ちは、どこの家庭でも同じですよね。みんなが身近に感じてくれる家族の温かさっていうか、ちょっといびつではあるんだけど、どの家族も何か抱えているものとかはあると思うんですよ。
劇中で言うと、空港でお父ちゃんとお母ちゃんに会うシーンは風間さんと石野さんが本当の両親に見えましたし、すごくジーンときました。
仲野:その空港のシーンでは、役柄的にそこまで感情を出してはいけない状況ではあったんですけど、風間さんと石野さんの感動的なお芝居にグッときましたし、心を揺さぶられたことを覚えています。
最初の頃の諭は何となく家族と合わなくてどこかふてくされていましたけど、後半になるにつれてもう一度家族になっていく様が丁寧に描かれていると思います。
草なぎ「みそ汁はよく食べていました」
――劇中の「松戸家」はみんなで太巻きを食べる習慣がありましたが、お二人にとって家族と一緒に食べていた思い出の食べ物は何ですか?
草なぎ:うちはすごく食いしん坊な家系なので、みそ汁とか?
仲野:えっ、みそ汁ですか?(笑)
草なぎ:そう(笑)。みそ汁はよく食べていましたね。
――具は何ですか?
草なぎ:パッと思い浮かんだのは豆腐とわかめ。これが、おいしいんですよ。
仲野:僕も似たような感じなんですけど、スイカですね。
草なぎ:スイカ?
仲野:うちの家は夏になると、どこかから大量にスイカが送られてくるんです。
草なぎ:最高じゃん。
仲野:早く食べないとダメになっちゃうから、家族みんなでスイカを食べていました。父と兄は丸いスイカを半分ずつ。僕は1/4の大きさのスイカをよく食べていました。
草なぎ:俺もスイカが大好きだからうらやましいね。
――お二人が運命や縁を感じた瞬間は?
草なぎ:すべてが縁だと思うんですけど、松尾くんとは結構縁があるなと思っています。ほとんど2人芝居の舞台も一緒にやったし、ターニングポイントで会っているような気がしますね。
仲野:僕は縁と運で何とかやってきたような人間だから「これ!」というものを挙げるのは難しいですけど…。
草なぎ:俺が「松尾くん!」って言っちゃったからなぁ。
仲野:さっきの草なぎさんじゃないですけど、僕も同じコメントで(笑)。
草なぎ:そうきたか(笑)。確かに太賀くんにとっても松尾くんは結構な縁だよね。太賀くんは井上監督のことを知ってたんだっけ?
仲野:はい。今回で3回目ですけど、ここまでがっつりご一緒するのは初めてです。
草なぎ:それも縁だよね。
◆取材・文=月山武桜
※「草なぎ剛」のなぎは、弓へんに前の旧字体その下に刀が正式表記
原作:松尾諭著「拾われた男」(文藝春秋刊)
監督:井上剛
脚本:足立紳
音楽監督/音楽:岩崎太整
出演:仲野太賀
伊藤沙莉 / 鈴木杏 伊勢志摩 北村有起哉
要潤 安藤玉恵 前田旺志郎 北香那
松本穂香 岸井ゆきの 片山友希 大東駿介 塚本晋也 六角精児
夏帆 松尾諭 柄本明 ベンガル 綾田俊樹 末成映薫 井川遥
風間杜夫 石野真子 / 薬師丸ひろ子
草彅剛
制作・著作:ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社/株式会社NHKエンタープライズ
(C)2022 Disney & NHK Enterprises, Inc.
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