8月26日放送の「六本木クラス」(毎週木曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系)第8話で、主人公・宮部新(竹内涼真)が人生を狂わせるきっかけとなった長屋龍河(早乙女太一)がついに陥落した。このドラマの面白さに大きく貢献している龍河を演じる早乙女太一の演技力を称賛する声がやまない。
ドラマ史上、屈指のクズ男・長屋龍河
本作は、韓国ドラマ「梨泰院クラス」を日韓共同プロジェクトでリメークした作品。主人公・宮部新が、自分を絶望の淵にたたき落とした長屋茂(香川照之)・龍河(早乙女太一)親子に復讐を誓い、彼らが営む巨大企業“長屋ホールディングス”に仲間と共に挑んでいく下剋上ストーリー。と共に、新を巡る三角関係や仲間たちとの絆も見どころで、ジャンルミックスなエンターテイメント作品となっている。(以下、ネタバレ含みます)
龍河は、主人公・新が辛い人生を送るきっかけとなった人物で、高校時代からの因縁の相手。「梨泰院クラス」で、龍河にあたる“チャン・グンウォン”を演じたアン・ボヒョンは、この役をきっかけに大ブレイク。「六本木クラス」の製作決定のニュースが流れたときに「“グンウォン”は誰が演るのか?」と関心が集まり、早乙女太一の名が発表されると、「俄然楽しみになった」「早乙女太一の“グンウォン”見てみたい」と期待する声も多く上がった。
そして放送が始まると、期待以上のクズっぷりを発揮し、視聴者の憎しみボルテージを一気に上げた。第3話で義弟・龍二(鈴鹿央士)を引き取りに来た警察署での新とのやり取りは圧巻だった。“長屋ホールディングス”会長の父親・茂の権力を笠に着る小物感、新をこれでもかと挑発する粘着性、挑発のしかたの頭の悪さ、新にすごまれた途端ビクつくヘタレっぷり…。“クソ中のクソ男”を見事に体現し、「新の代わりに殴りてぇ~」「ムカつきすぎて、手のひらに爪のあと付いた」「ドラマ史上、ここまでクソなヤツ居たか?」など、新の悔しさや怒りを視聴者も共有することができたのだ。
変幻自在な姿を見せる早乙女太一の多面性
2022年に入ってから、早乙女は「封刃師」では見事なアクション、「カムカムエブリバディ」では陽気なトランペッター、「ミステリと言う勿れ」では儚げで妖艶な人物など、変幻自在な姿を見せ続けている。そして、「六本木~」での徹底したクソ野郎。特に「カムカム~」の“トミーさん”のイメージが強かった視聴者は、あまりの変貌ぶりに一瞬、早乙女だと気づかなかった人も居たようだ。
権力を誇示し、新を徹底的におとしめ、優香(新木優子)に嫌われながらも毎回上から目線で言い寄る…一見、向かうところ敵無しだが、実は卑屈で愛に飢え、承認欲求の激しい弱い人物だということが早乙女の目の演技から伝わり、龍河が虚勢を張っている姿は、どこか滑稽にも見える。
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