親子とはいえ、両親が離婚してからは別々に暮らしている。“父さん”と呼んだのは、警察大学校卒業を報告に行き「何が父さんだ、二度と呼ぶんじゃない」と言われて以来のことだった。
風早の真っすぐな思いを受け止めた平安は「もういい、もういいぞ、涼。つらかったな…つらかったな、涼!」と抱きしめ、「俺みたいになるんじゃないぞ…」と絞り出した。すべてを公表することを決めた平安は記者会見を開き、事件の真相と、自分自身がその真相を隠ぺいしていたことを告白。警察庁次長の職を辞することを報告した。
「涼、良かったね」感動の声
長い間すれ違ってきた父と子が真正面から対峙したこのシーン。子どものような泣き顔で「本当にこれでいいのか!」と平安に迫った風早。そして、その体を抱きしめ「つらかったな…」と絞り出した平安の顔も、涙で濡れている。
これほどまでに壮絶な覚悟で向き合わなければならないほどに、父と子の心は離れていた。その背景には、平安が長い間抱えてきた“事件隠ぺい”の罪悪感もあっただろう。父を演じる船越と、息子を演じる浅香の、魂のぶつかり合いのような演技は圧巻だ。
“サスペンスの帝王”と呼ばれる船越と、その胸を借り熱い演技を見せた浅香。二人の対峙は13分超という長いシーンとなってドラマを大きく動かし、視聴者からも「父の胸で泣く涼がまるで子供みたいで…涼、良かったね」「刑事として、父として重い罪を背負って生きてきた平安さんの男泣きにグッときた」といった熱い感想が上がった。
9月8日(木)は最終話を放送する。15年前の事件の真犯人・小野寺が自首してきた。風早は朱梨をおもんぱかり、取り調べを一人で行うことに。だが小野寺は「朱梨が相手でなくては何も話さない」と主張。朱梨は、姉・紫織(松井玲奈)と殺された両親のため、取り調べ室で小野寺と向き合う。第9話は放送から1週間TVerで配信する他、Huluでは第9話までを一挙配信中。
Happinet
発売日: 2022/10/05