サッカーシーンで思わず素が…キュートな一面も
――長尾さんが演じる健太先輩の“王子っぷり”に魅了される視聴者が続出していますが、制作側からお願いしたことはありますか?
中西氏:読み合わせのときはもうちょっと長尾さんでしたよね?
大河原P:そうですね、長尾さんそのままでした。
中西氏:陽気で、かわいらしい感じだったのですが、もうちょっと「高嶺の花感がほしい」とお願いをしたんです。そして、いざ現場に来てみたら今の健太が出来上がってたという。
大河原P:でも、長尾さんご本人はサッカーが好きなようで、サッカーのシーンになると長尾謙杜になっちゃうんですよね(笑)。なので「長尾くん、“健太先輩”だよ!」「目の中に星作って」と言いにいったりしていました。
第4話で登場したバラのシーンも「これでいいのかな」と悩みながらも結構しっかりやってくれて。ふざけたシーンなんですが、すごく一生懸命向き合ってくれていました。
“キュンの最終地点”を定める、こだわりの胸キュンシーン
――第1話から小梅を健太がハグするシーンが登場するなど序盤から“ラブ要素”がたっぷりですが、こだわりや工夫していることがあれば教えてください。
大河原P:とにかく“いかに視聴者をキュン死させるか”だけを考えていますよね(笑)。
中西氏:第3話放送時に視聴者の方の感想をTwitterで追っていたのですが「なぜそっちから回ってキスしそうな距離に行くんだ!」というご意見もあって(笑)。
大河原P:一応布巾があるから回り込んでいるのですが、いつの間にかおざなりにされていて…。
中西氏:もちろん切なさも出せたらなと思っているのですが、30分の深夜ドラマなので“想像以上のことが起きて笑っちゃう”みたいなことが大事かなと考えています。
大河原P:外見は飯沼さんと長尾さんですが、(飯沼の)中身はお父さんなので、少しやり過ぎても許してもらえるだろうというのもあって。突き抜けてやってみて、みんなで笑ってもらおうという考え方なんです。
胸キュン要素の入れ方に関しては、“キュンの最終地点”を定めて、そこに向けて逆算して作っていくようにしています。
――胸キュンシーン前の飯沼さんと長尾さんはどのような様子なのでしょうか?
大河原P:お二人ともとにかく真面目なんです。ちょっとでも空き時間ができると、教室の隅に机を並べて、二人でお芝居の議論をしているんですよ。二人の空気感もそうですが、練り上げて作られたものであるからこそ“いい距離感”になったのだと思います。