医師として頼もしく患者に接する諏訪野
その一方、佐恵子は諏訪野について「患者さんに向き合う姿勢とか、信頼できる。ちょっと危なっかしいけど」と評していた。諏訪野はその向き合い方で、他の先輩医師も放火を疑ったときには、「本人が否定している以上、僕は守屋さんの主張を信じます」と、きっぱりとした態度をとるほどに、誠実に患者に寄り添った。
諏訪野は春香の婚約者の秘密にも迫りながら、今回の病状の電子カルテだけでなく、春香が10年前に来院したときの紙のカルテも参照して謎を解き明かした。春香は若い頃に入れたタトゥーを婚約者に見られたくなく、消そうと自分でやけどを負ったのだった。
そんな春香に諏訪野は、やけどの危険性、またやけどが引き起こす感染症で時に命を落とす可能性もあるのだと涙で訴えかけ、「自分の体をもっと大切にしてください」と切実に願った。
持ち前の優しさに加え、さまざまな科での研修を通して成長を続けている諏訪野は、頼もしさも身につけてきた。
演じる玉森は、その成長過程を丁寧に見せている。これまでもたびたび“涙”を見せてきたが、今回の涙は医師としての強い意思も感じられるものとなった。
第8話は、みどりと裕也、橘と谷川の衝突も描かれ、「#祈りのカルテ仲直りの方法」が一時トレンド1位となる反響に。諏訪野や同期たちのドラマにも魅了されるが、いよいよ迎えるクライマックスに向けて気になるのは、諏訪野と“実の父親”と明かされた広瀬(原田泰造)のことだ。本話ラストでは、諏訪野が自室で倒れている広瀬を発見した。
次週は放送休止で、第9話の放送は12月10日(土)。指導医・大賀(片桐仁)の下、腎臓内科で研修を受ける諏訪野が、自分自身に隠された秘密にも向き合っていく。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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発売日: 2022/12/14