実写化作品の出演時、外見は「極力寄せるように」
――今作は漫画の実写化作品ですが、原作があるからこそ準備段階で気を付けたことはありますか?
桜庭:漫画ならではのせりふってたくさんあると思うんです。今まで演じてきた役は現実に近い役が多かったので、今回の役では少し照れくさいせりふでも漫画のテンションに合わせて話せるように意識しながら準備しました。
竹財:おじさんが乙女な部分を出して変な感じにならないために誰を参考にすればいいんだろうと思い、友達に相談したら「普段のゆるい話し方を生かしても大丈夫」とアドバイスをもらって。なので、そこまで作り込んではないですね。あと、漫画原作の作品に出演する際、外見は極力寄せるようにしています。
――ちなみに外見を寄せる、というのは具体的には髪型などでしょうか?
竹財:そうですね。今回は事情があって髪型をあまり寄せられなかったのですが…他にはダイエットしました。瀬尾くんってヘアコロンをつけるくらいなので、美には関心があるんだろうなと思って、一応頑張りました(笑)。
――今作でご自身が演じるキャラクターと演じる上で意識している点があれば教えてください。
桜庭:私が演じる千世は、30代にして恋に奥手な役どころです。仕事に没頭するあまり恋というものを忘れていて、とにかく恋愛に臆病なんです。
劇中では表情だけでなく、心の声が多く登場するので“ギャップ”を大事にしています。モノローグではコメディチックな言い方でも、表情は少しシリアスだったり…そういった差が面白いなと思っているので、ギャップを大切にしながら演じています。
竹財:瀬尾一愛という40代のおじさんを演じています。パッと見はできる男で、いわゆる“イケおじ”なんですが中身は乙女です。恋愛経験はあるのですが、本気の恋をしたことがない、でも自分ではしていたつもりだったという設定です。
演じる上で大切にしているのは、乙女の部分をどこまで出すかという部分です。自分では正直分からないので監督陣に任せていますが、バランスを考えながら演じています。
――具体的にどういった部分で瀬尾の乙女な一面を表現しているのでしょうか?
竹財:表情やちょっとした仕草、そして目線ですね。実は、夢路(小田井涼平)くんや潤(藤森慎吾)ちゃんと、まだお芝居していないんですよ。(二人とのシーンが)一番乙女全開なのですが、どうやら夢路くん役の涼平さんがすごくノリノリらしくて少し怖いんです(笑)。
そこで瀬尾が出した表情などを想像しながら、今は千世ちゃんとのシーンを撮影しています。
――ちなみに、本日竹財さんの出演が解禁となったばかりですが(※取材は2022年12月下旬に実施)、SNSの声はご覧になりましたか?
竹財:はい、先ほどマネージャーに言われて少し拝見しました。うれしい気持ちもありつつ…「バレたか」と(笑)。SNSに上がっていた手だけで分かった方が結構いらっしゃったみたいで、細部まで見ていただいているんだなと驚きました。