拓郎が出した恋の結末
くるみの告白に、驚きのあまり言葉に詰まる拓郎だったが、安奈に一目惚れしていたことを話し始めた。
「あの時間を忘れることができなくて」「くるみちゃんと初めて会ったときから、君を通して安奈を見ていた」。
「ただの谷村くるみとして出会っていたら?」という問いにも、拓郎は「ごめん」と返した。
その後、絵里とも偶然再会した拓郎は、「いま幸せ?」と問い掛けた。後輩の堀江(古舘佑太郎)から再び告白されて付き合うことになった絵里は、「うん」と笑顔を見せた。
「過ぎたことをいつまで考えているんだよ。思い出なんてしょうもないもん引きずってるのは、男だけなのかもしんねぇぞ」というバーのマスターの言葉に、「そうだね」とうなずいた拓郎。
「俺の心の中にしょうもないもんがまた増えた。結局、俺は、そんな過去のしょうもないもんと一緒にこれからも生きていく気がする」という拓郎のモノローグで幕を閉じた。
最終回で明かされた、“しょうもない”もの。拓郎は過去にとらわれ過ぎているのはという面があるが、同世代の視聴者からは「リアルで心に響いた」と共感する声が。しょうもないものとはいうものの、その一つ一つは大切なものであり、拓郎の今は亡き安奈への一途な恋は、切ないがどうしようもないものかもしれない。ただ、仕事にはちゃんと向き合い、前に進むことができた。
どうしようもなくダメな一方で憎めなかったりもするなかで、仕事への情熱は魅力的。そんな拓郎を最後まで“リアル”に見せた眞島秀和の演技にも称賛が集まった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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