本作は「大いなるエモ」「一歩を踏み出す作品になる」
――もうひとつ、「ダブル」は"天才"がキーワードになっている作品だと思うのですが、お2人は役者として「こういう役者が天才だ」というイメージはありますか?
和田 人のことを「天才だな」って思ったことはないかもしれない…(玉置に向け)あります?
玉置 すごいなと思う先輩方はたくさんいらっしゃるんですけどね。長年培ってきたもののすごさを感じることはあるけど、多家良みたいな、いわゆる生粋の天才には出会ったことがない。
――だからこそ先程お2人とも、多家良を演じられる役者はいないとおっしゃってたんですね。
玉置 そうかも…でもさ、選択肢として演劇を選んでなかっただけで、おそらくこの世界のどこかには多家良みたいな天才もいるよね。
和田 うわー、そういう話好き!(笑)
玉置 もしかしたらこの先、彼が下北沢スズナリに足を運ぶことがあるかもしれません。
――おもしろいですね。最後に、舞台「ダブル」を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。
玉置 さっき冷静に考えて気づいたんですけど、この作品って結構エモいですよね?
――そうですね。かなりエモいと思います。
玉置 (原作にも登場する)紀伊國屋ホールでビジュアル撮影したのとか、めちゃくちゃエモいなあと思って。だから、お客さんと「エモいよね!」って言いたいです。自分も客席から観たいですもん(笑)。
――原作がお好きですもんね。
玉置 僕らは限りなく多家良と友仁でいるということを、残りの稽古も含めて徹底していくことになるので、漫画原作の舞台ということももちろんですが、それを飛び越えた「大いなるエモ」みたいなものをお客様に受け取ってもらえたらいいなと思いますし、そのために頑張ります。
和田 舞台に立つのってすごく怖くて。玲央くんのおかげでだいぶ入りこめてはいますけど、僕は多家良を演じるのが怖いです。でも僕としては一歩踏み出して多家良を演じていますし、物語の中でも多家良が一歩踏み出す瞬間がある。辛いことが多い中で、前に進む一歩じゃなく後ろに下がる一歩でもいいから、この作品を同じ空間で生きたことによって、お客様と一緒に踏み出せたらいいなと思います。
■取材・文/WEBザテレビジョン編集部
撮影/友野雄
舞台『ダブル』
2023年4月1日(土)~4月9日(日) 東京・紀伊國屋ホール公式サイト
https://www.nelke.co.jp/stage/double/
公式Twitter
https://twitter.com/st_DOUBLE_2023