人に惹かれていく描写がナチュラルなところが魅力的
普通の乙女ゲームなら攻略対象のイケメンキャラクターに対してカッコいいとか好きとか思うだろうけど、この作品では節々に杏子ちゃんの人柄のよさが出すぎていて、杏子ちゃんが一番好き!いいことしようと思ってしているタイプじゃなくて、素で人のために動けるし、元々持っている自分の価値観で人を守ることができる子なんです。
他のキャラクターにとっても“光”すぎるので、周りの男の子たちも杏子ちゃんのこと好きになっちゃうんですけど、それが急ピッチじゃないのもいい!例えば、自分が乙女ゲームのプレイヤーとして“攻略”しようとしている時は「あ、今、好感度上がってるな」ってわかるんですけど、杏子ちゃんの人を想う心や優しさによって人間性が評価されて、自然と好感度が上がり続けていくというのが本当によかったです。
梅原(裕一郎)さんが声優を担当されている(香月)司というキャラクターが、最後の方で「もっと早くお前に会いたかった」と言うんですけど、私も本当にそう思います!杏子ちゃんと友達になりたかった!杏子ちゃんみたいな子がいてくれたら、もしかしたら違う私があったかも?と思うくらい、素敵な子です。
魔法使いが現れて実験台で…っていう二次元的な要素がありつつ、人に惹かれていく描写はナチュラルなところが、すごく魅力的でした。そうだよね、好きになっちゃうよね!と共感せずにはいられないですし、人を好きになるってこういうことだよね、とも思わされました。
いじらしくて可愛い純太は報われてほしい!
推しは圧倒的に杏子ちゃんですが、イケメンキャラの中で応援したくなるのは(速水)純太。「昔から杏子ちゃんのことを好きな幼馴染」っていうリリが作った設定…かと思いきや、昔ぽっちゃりしてたから杏子ちゃんが覚えていないだけで、実は本当に幼馴染なんです(笑)。杏子ちゃんは「純太が私のことを好きなのは、リリに魔法をかけられているせい」と思ってるんですけど、ぽっちゃりしてた時から杏子ちゃん一筋だったことが明らかになって、「純太ええやん!」ってなりました(笑)。
リリのいたずらによって、司が杏子ちゃんの家に泊まる展開になった後に純太が登場するので、司に対してジェラシーを感じているけど、行動で示したりはしなくて優しいんですよね。なんで、って思いながらも受け入れちゃうみたいな。そこがいじらしくて可愛い!これがもし乙女ゲームだとしたら、杏子ちゃんが司ルートや(小金井)聖ルートにいったら悔しいから、純太に報われてほしいと思いました。