杏子ちゃんはいつでも気持ちに寄り添ってくれる
「杏子ちゃんはあたしの悩みを“贅沢”で片づけず、一緒に悩んでくれる子だった」高峯咲姫(第10話より)
杏子ちゃんのお友達・咲姫ちゃんは、可愛らしくてモテる女の子です。そのせいで中学時代、周りの女子にひがまれて嫌なことをされた時に助けてくれたのが杏子ちゃんで、それからずっと仲良くて、お互いにすごく好きっていう素敵な関係性。そんなに仲がいい友達だったら、だらしないところとかマイナスな部分も見ているはずなのに、杏子ちゃんを語る時にこの言葉が出てくるっていうのがすごいなって。
このセリフが出てきたのも、中学時代のことを回想しているシーン。咲姫ちゃんは自分の女性らしい体にコンプレックスを持っているんですけど、それをうらやましいと思う人もいるじゃないですか?でも杏子ちゃんは、その悩みが和らぐように「胸が目立たなくなる服を買いにいこう」と言ってあげるんです。
確かに、悩みって他人から見たら「そんなに悩むほどでもない」と感じたりするじゃないですか。それって、咲姫ちゃんの言うように“贅沢”とか“無いものねだり”だと思っているからですよね。もちろん「そんなことないよ」という言葉で救われることもあるんですけど、一歩その先を行き、人と違う救い方をしてくれるのが杏子ちゃん。いつでも相手の気持ちに寄り添えることって誰でもできることじゃない、特別なことだなぁと思います。
そこに気付ける咲姫ちゃんもすごいし、そう思われる杏子ちゃんもすごいし、この2人の信頼関係には熱い絆があるなぁと感じられて、すごく好きなセリフです。物語終盤の方で出てきたので、杏子ちゃんがそういう子だというのはわかっていたけど、改めて、こういう人になりたい!という気持ちになった瞬間でした。
でも、杏子ちゃんにもオンオフがあって、すごく人間らしさもあるんですよ。完璧すぎないところが、むしろ魅力になっています。猫っ毛で朝起きた時は髪ぼさぼさだし、口も悪いし(笑)。魔法にかからなくたって、そりゃ好きになっちゃうよ!と思います。まさに、令和代表・おもしれー女の完成形です!