
福原遥と深田恭子がW主演を務める火曜ドラマ「18/40~ふたりなら夢も恋も~」(毎週火曜夜10:00-10:57、TBS系)。9月12日(火)の最終回を前に、韓哲プロデューサーのインタビューコメントが公開された。
同作は、夢に向かって歩きはじめた18歳の妊婦・仲川有栖(福原)と、恋を後回しにしてきたアートスペシャリスト・成瀬瞳子(深田)の二人の女性が年の差を超えたシスターフッド(=女性の絆)を築き、それぞれ訳あり男子と恋に落ちるラブストーリー
どうしても描きたかった「出産直後の育児に奮闘する2人の姿」
海が産まれ、育児に追われる有栖と瞳子。瞳子の母・貴美子(片平なぎさ)や有栖の父・市郎(安田顕)の手を借りながら、初めての子育てに奮闘する様子が描かれた。
「第5話では出産シーンを、第6話では出産直後の育児のシーンを、時間をかけて描きました。そうすることで有栖の中に芽生えた母としての強さと、支える瞳子との絆の強まりを表現できたのではないかと思います。ラブストーリーをじっくり描くために出産直後の育児シーンを飛ばす選択肢もありましたが、脚本の龍居由佳里さんが当初からそこを描きたいという思いが強く6話はほぼ育児の回となりました。そうしたことで後の有栖と市郎との関係性の変化や、麻生康介(八木勇征)との向き合い方などのエピソードに、より共感していただけることにつながったのではと思います」
続く夜泣きで有栖と瞳子が疲労困憊する姿や、どうしても外せない局面で入る保育園からのお迎え要請など、子育て経験者が共感できる“あるある”話。出産がゴールではないというメッセージが描かれた。

大切に描いた「康介との別れ、そして海が繋ぐ家族関係」
物語前半では思春期の有栖とどう接していいか戸惑っていた市郎も、孫を介してその遠慮がなくなったと感じた視聴者も多いことだろう。
「市郎さんは少し不器用な父親であり、妻が亡くなってからひとり娘の子育て、そして18歳での妊娠などさまざまな葛藤があったと思います。それでも娘の幸せを願う深い愛情があるからこそ、何より有栖の思いや選択を尊重するに至りました。それが2人の関係性の変化にもつながっています」

そんな市郎に対して気になるのは、海外へ逃げてしまった海の父親である康介のこと。有栖の出産を知った康介は帰国し、有栖の前に現れる。さらに、康介の母・由美子(シルビア・グラブ)から海を預かってもいいと心無いことまで言われる始末。そんな由美子に対し、市郎が目を真っ赤にさせながら有栖の気持ちを代弁したシーンでは涙を誘った。そして、康介と対峙する場面。初対面となった康介につかみ掛かる市郎の中にはさまざまな感情が渦巻いていた。
結果、有栖はあらためて康介と向き合い、そして別れを選んだ。康介は一緒に生きることはできないことを受け入れ、それでも父親としての責任を果たし海と有栖の力になるために、養育費を稼ぐためにバイトに勤しむ姿が第9話では映し出された。第8話のお宮参りのシーンでは、麻生家も交えた和やかなムードとなり、ふたつの家族に愛される海の幸せな未来を予感させた。
「この先そのシーンが描かれなくても、康介と康介の両親が海の幸せを願い成長を見守っていくことに変わりはありません。有栖は今後も、定期的に康介や麻生家に海との面会を行い、その成長の様子を見せてあげたいと思うんじゃないかと。そして節目ではお宮参りのように両家が揃って顔を合わせることもあるのではないかと。そんな未来を想像できるケジメとなるシーンを描きたくて、お宮参りのシーンを作りました。一緒に生きることはできない有栖と康介の別れの場面であると同時に、海にとってはこれからも続いていく2つの家族との新しい関係がスタートする場面でもあります。康介の役は本当に難しかったと思いますが、八木さんが全力で挑んでくれたことで、康介の後悔とそれを胸にこれから前に進んで行く姿を描くことができありがたかったです」