呪術師と呪霊の戦いを描くテレビアニメ「呪術廻戦」(毎週木曜夜11:56-0:26ほか、TBS系、ABEMA・ディズニープラスほかにて配信)。今年7月から始まった第2期も毎話視聴者を釘付けにする展開が続いており、放送後のXでは関連ワードがトレンドを席巻するのが常となっている。9月21日には第33話(第2期9話)が放送されたが、その中で面白かったのが、呪霊たちによる麻雀だ。実は重要な意味があったこのシーンを改めて振り返ってみたい。(以下、まだアニメ化されていない原作のネタバレを含みます)
対呪術師のためだった呪霊麻雀
五条悟(CV. 中村悠一)を獄門疆に封印するための作戦会議で、卓を囲む夏油傑(CV.櫻井孝宏)、真人(CV.島崎信長)、漏瑚(CV.千葉繁)、花御(CV.田中敦子)たち。Xでは「なんで麻雀?シュールすぎんww」「呪霊が麻雀やってて草」といった声が散見され、作者・芥見下々の遊び心と受け取った方も多くいたようだ。夏油はもとより真人たちも人間同等の知性を備える呪霊なので麻雀に興じていても不思議ではないが、実は彼らはけっこう意味を持って麻雀をしていたのだ。
原作コミックス11巻の「いつか言おうとして放ったらかしになっていた設定② 呪霊たちの遊び」によると、「術師の使う術式の中には既存の物やルールが絡んでくることもあるので、皆で遊びながら勉強しています」と、作者による解説がされている。術式とは術者それぞれが持つ技で、“無限”を現実に持ってくる五条の無下限呪術、式神を使役する伏黒恵の十種影法術、呪力を込めた五寸釘を打ち込むことで呪霊にダメージを与える釘崎野薔薇の芻霊呪法など、術者によって形式は様々だ。
呪術ということで伝統的な式神や呪いの技を連想する方は多いと思うが、物語が進んでいくと少し様相が変わっていき、現代人らしい術式を使用する術者も現れだす。例えば原作の先々では、秤金次という男は確変パチンコを適用した術式を使用し、シャルルという男は漫画執筆を適用した術式を使用する。中には娯楽ではないが、裁判の法廷を適用した術者も登場している。術者同士の戦いは相手の術式を理解し、対応することが重要になるため、そのルールを知らないと不利になってしまう。そのため真人たちはこうして人間の娯楽を学んでいるわけだ。振り返れば、第1期で真人がなぜか映画を観に行っていたのもその一環だったのだろうし、第32話のシャボン玉は……ちょっと分からない。
https://www.disneyplus.com/ja-jp/series/jujutsu-kaisen
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東宝
発売日: 2023/12/20