コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、かぐや姫とお世話係の壮大な恋の行方を描いた漫画『10日後に月に帰るかぐや姫』をピックアップ。
作者の西馬ごめゆきさんが2023年4月19日より約5カ月にわたってTwitter上で連載していた本作。新しい話が更新される度に多くのいいねが集まり、最終話が更新された2023年9月22日の投稿には2.7万以上の「いいね」が寄せられ反響を呼んだ。この記事では、西馬ごめゆきさんにインタビューを行い、創作のきっかけやこだわりについて語ってもらった。
徐々に素直になっていく"ツンデレ"かぐや姫の表情が「かわいすぎる」
地球で暮らしていたかぐや姫は、月からの迎えが来るまであと10日と迫っていた。「ようやく汚い地上とお別れできると思ったらせーせーするわ!」と口ではひどいことを言うかぐや姫だったが、本当はお世話係に言い残したことを聞くほど未練がある様子。
その後も口では寂しくない様子を出すも、なにかと言い訳をつけて地上に残れないかと模索するツンデレ感満載なかぐや姫。しかし、月に住む父はかぐや姫が地球に残ることを断固拒否。約束を破ったら地球を破壊するとまで言い出す始末だった。
徐々に寂しさを素直に表すようになったかぐや姫は、お世話係に「あんたも月に来ればいいじゃない!」と提案する。しかし、そこからお世話係の姿をみることはなかった。お世話係にお礼を伝えられないまま月に帰ることになったかぐや姫とお世話係の恋の結末とは…。
月から地球にやってきたかぐや姫とお世話係のかわいらしい恋愛模様を描いた本作。シリーズも3部作となり、最終話が投稿されたX(旧Twitter)上では「ええ話やった…」「ハッピーエンドでよかった」「日常の尊さに乾杯」「この回をずっと待ってた」「これがあるべき姿や…」「かぐや姫可愛すぎてファンになった」「かぐや姫可愛くて最高」など多くのコメントが寄せられ反響を呼んでいる。
「コロコロ変わっていくいろんな表情を見てほしい」 作者・西馬ごめゆきさんが語る創作の背景とこだわり
――『10日後に月に帰るかぐや姫』を創作したきっかけや理由についてお聞かせください。
もともとは数年前、読切の企画作りで詰まった際に「童話とか昔話を題材に何か描けないかな」と無理やりアイデアを絞り出していて、その中で竹取物語は知名度が高い割にいじる余地が残っていそうだなと感じたのがきっかけです。結局、読切企画としてはうまくまとめきれずネームを放置していたのですが、Twitter漫画としてなら丁寧にまとめられるかもと思い、引っ張り出す形で今の作品を描き始めました。
――徐々に素直になっていくかぐや姫のかわいさが反響を呼んでいる本作ですが、物語を創りあげていくうえでこだわった点や「ここを見てほしい」というポイントがあれば教えてください。
かぐや姫を中心としてストーリーが進んでいく中で喜んだり悲しんだり、コロコロ変わっていくいろんな表情を見てほしいです。
――本作の中で西馬ごめゆきさんにとって特に思い入れのあるシーンやセリフがあれば理由とともにお聞かせください。
かぐや姫のセリフではなくお世話係のセリフなのですが、『10日後に月に帰るかぐや姫』の「地球に帰りましょう」は思い入れが特に強いです。このシーンをやりたくて描き始めた漫画でもあったので、無事描けて良かったです。
――西馬ごめゆきさんは本作以外にも『ウブな助手と博士』や『野球部のマネージャーが僕だけに厳しい』などさまざまな短編漫画を手掛けていらっしゃいますが、創作全般においてのこだわりや特に意識していることがあればお聞かせください。
読んでくれた方に楽しんでもらえたらいいなと思っています。
――今後の展望や目標、挑戦してみたいことがあればお聞かせください。
漫画を発表し続けられたら。個人製作、商業誌問わず、一本でも多く漫画を世に出したいです。
――最後に作品を楽しみにしている読者やファンの方々へ、メッセージをお願いします。
数ある漫画の中で自分の作品と出会ってくれてありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。何卒。