コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、“記憶喪失の男女”を描いた漫画『知らない彼女が出来た話』をピックアップ。
作者である漫画家のyatoyatoさんが、2023月7月15日に本作をX(旧Twitter)に投稿したところ、2.2万件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事ではyatoyatoさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
見知らぬ女の子との意外な関係性が発覚…
本作は、主人公の男性が目を覚ますシーンからはじまる。今いる場所がどこかわからない主人公がふと横を見ると、そこにはすやすやと眠る女性の姿が…。しかし昨日の記憶が思い出せない主人公。さらには自分の名前も思い出せないことに気づくのだった。
その後主人公は、誤解される前にそっと部屋を出ていこうとするが、寝ていたはずの彼女が突然目を覚ましてしまう。
焦燥感に駆られた主人公は彼女の口をおさえ、「僕は怪しい者じゃない！…と思う」「君には何もしていない！…はず」「信じてもらえないかもだけど記憶喪失なんだ！」と告げる。必死に今の状況を伝えようとする主人公だったが、そんな彼をよそに、女の子は「気にしなくて良いわ」「私も思い出せないから」と発言。どうやら2人とも記憶喪失になっているようだった。
そこで部屋の中をいろいろ物色したところ、学生証が出てきて、主人公は高校一年生の“今村総司”、彼女も同じく高校一年生の“白河夏乃”であることが明らかになる。自分と彼女の正体がわかったとはいえ、どこか落ち着いた様子の夏乃に不信感を覚えた総司は、“深く関わらないようにしよう”と決める。
そんな中、引き続き部屋の物色を続けていた彼女はスマホを発見。お互いにスマホを開いて見てみると、そこから意外な写真が出てくる――。
本作について、読者からは「2人揃って記憶喪失っていう設定が面白い」「ミステリアスな雰囲気漂う夏乃が魅力的。こんな女の子に絡まれたいなぁ」「えも言えぬ空気感が最高」「まさかすぎる関係性にビックリ！」「真実が気になる」「朝起きた時に何も思い出せなかったら焦るけど、主人公のシチュエーションはちょっぴり羨ましい(笑)」などのコメントが寄せられている。
夏乃のキャラは「こんな子に絡まれたいという一心で描いています」
――『知らない彼女が出来た話』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
現在「少年ジャンプ＋」で連載中の作品『恋人以上友人未満』の設定を考えている時に生まれた案の1つが『知らない彼女』でした。
深い関係だけど(またはそれが約束されているけど)初々しい2人の話が描きたくて、そうなりそうな設定をいろいろ考えていました。最初は20～30ページで考えていましたが、SNS用に短く再編集して描いています。
――本作では、女の子(白河夏乃)のどこか余裕さえ感じられる落ち着いた雰囲気が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあればお教えください。
「ミステリアスな女の子が可愛いよね！」というのが描きたかったので嬉しいです。とにかく女の子をかわいく、こんな子に絡まれたいという一心で描いています。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
夏乃が名前を呼ぶように催促したり、デートを提案したりするところです。普段何を考えているか分からないような子が、時折見せる欲望というか“我”が好きなんです。ただ、ちょっと頻繁に見せすぎな気もするので、今後ミステリアス度を増し増しにしたいです。
――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか？
よくやるのが、SNSや本屋(電子書籍サイト)などで気になる未読作を見かけた時、買って読む前にまず表紙とタイトルからどんな作品か予想してみています。
予想と違っていたら(元の作品より面白いかどうかは別として)そこから膨らませたりします。
――yatoyatoさんの作品は、続きが読みたくなるような設定やストーリー展開が魅力的に感じました。作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか？
なるべくわかりやすい構図と、読みやすいセリフにしたいと思っています。ストレスフリーでさくっと読める作品が理想像です。
――今後の展望や目標をお教えください。
人の意見を聞くのが好きなので、大勢の方と関わっていろいろな作品を作ってみたいです。あとメディアミックスが夢です！(企画お待ちしております！)
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！
『知らない彼女』は連載の合間に描いている作品なので投稿ペースが遅いのですが、本来1話で描きたかった部分に未だ到達していないので、楽しみに待っていただけると嬉しいです！
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
