「推しが武道館いってくれたら死ぬ」は、累計発行部数100万部を超える平尾アウリ氏原作の大人気コミック。テレビドラマ化や実写映画化もされた同作は、現代の「推し活」文化のスターター的作品と言われており、メディアミックスも果たすなど“推し”がいる現代人にハマる推し活エンターテインメントの決定版だ。実写映画版では元乃木坂46の松村沙友理がグループ卒業後初主演を飾り、劇中アイドルの曲やダンスが注目されるなど、アニメとは違った盛り上がり方を見せた。劇場版Blu-rayやDVDも発売中となっている「推し武道」の人気と魅力に迫る。
大人気「推し活」コメディコミック
ファンの間から「推し武道」の略称で親しまれている「推しが武道館いってくれたら死ぬ」は、平尾アウリによる人気漫画作品だ。これまで特別なものもなく生きてきたフリーター女子が、推しと出会うことによって推しのためにすべてを捧げる“推し活人生”を送るようになるというストーリー。応援する側と応援される側それぞれの視点で、笑いと涙、友情、青春が描かれている。
2015年8月に雑誌「月刊COMICリュウ」で連載開始以降、累計発行部数は100万部を超えるなど「推し活」の文化が盛んな現代にぴったりハマった作品だ。2017年には、「このマンガがすごい!2017」のオトコ編第12位、第3回「次にくるマンガ大賞」コミックス部門第11位にランクイン。その人気からテレビアニメ化、ドラマ化とメディアミックスを果たし、2023年5月には実写版映画が公開された。
アニメ版では平尾が積極的に制作に参加
見どころ満載の「推し武道」だが、まず注目したいのは漫画家・平尾アウリ氏について。同作は13歳にして漫画家デビューを果たした平尾アウリの最新作であり、岡山県を拠点に活動する地下アイドルとアイドルを応援するオタク達との交流を描いたコメディ漫画となっている。
実は自身もアイドルオタクだという平尾。アニメ版では初期の打ち合わせ段階から制作に参加しており、シナリオ監修やアフレコにも参加し作品制作に取り組んでいたそうだ。またアイドルのコスチュームデザインやキャラクターの私服なども平尾のイメージをしっかり取り入れている。
作中のアイドル「ChamJam」が歌う挿入歌に関しても、平尾から「ローカル感を大切に」という希望が出され、アニメとローカルアイドルのバランスを大事にしながらの楽曲制作がおこなわれたという気合の入りよう。ライブシーンに関しても近年のアイドル系アニメ作品では3DCGで描くのが主流になりつつあるなか、手描きの作画で表現しているのも見どころだ。
実際のステージでChamJamに見立てた7人のアイドルやダンサーによる踊りを収録し、参考に作画するといった手法も取り入れている。その甲斐あってかアニメ版「推し武道」は作品全体のクオリティや漫画の再現性が高いことで、ファンの間でも話題のアニメとなった。
https://oshibudo-movie.com/
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https://oshibudo-drama.com/
■原作情報
平尾アウリ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」(リュウコミックス)
COMICリュウ公式ブログ : https://www.comic-ryu.jp/blog/