コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、みつつぐさんが手がけた『仏壇の怪』だ。
人から聞いた不思議な話を漫画化しているみつつぐさんは、2023年8月17日に同作をX(旧Twitter)に投稿したところ、約2000件の「いいね」が寄せられた。本記事では作者のみつつぐさんにインタビューをおこない、創作のきっかけやこだわった点などについて語ってもらった。
仏壇に突如現れた“髪の怪”
「人から聞いた不思議な話」を漫画化している同作。今回“不思議な体験をした”という女性は、ある日、家族が全員不在の中、有り合わせの材料で昼食を作っていた。
自分1人の昼食として適当に作ったものの、図らずも会心の出来となったうどん。しかし家に1人のため、その美味しさを共有できる相手がおらず、女性は気まぐれでうどんを仏壇にお供えすることに。
女性がうどんを食べ始めると、ひとりでに仏壇の「りん」がチーンと鳴りだす。不思議に思って様子を見に行くと、ひとふさの髪の毛が仏壇から這い出ていた。普通なら不気味な事態だが、女性は「うどんがとても美味しかったというメッセージでは？」とポジティブに受け取る。その後、女性は“髪の怪”の出現を狙うが…。
“髪の怪”が現れたという体験談に対し、ネット上では「普通なら絶叫ものだけど、喜びに変換してるのは強すぎる」「このメンタルを見習いたい」といった反響が上がっていた。
「怪異がいるかいないかはふんわりさせておきたい」作者・みつつぐさんにとっての怪異とは
――『仏壇の怪』を描いたきっかけや理由があればお教えください。
話を最初に聞いた時に素朴で良い話だと思いました。田舎の家に代々置いてある大きな仏壇は中に何が入っているか把握しきれない部分があるので、そこに正体がわからない物が入っていることもあるのかもしれないと思いながら漫画を描きました。
――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあれば教えてください。
髪の存在の無機質な部分ですかね。喜んで出てきてるのか別の要素で出てきてるのか。髪と言っていますが、髪に見える何かだったかも知れませんし、謎の存在で良いと思いました。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
話してくれた子がとてもプラス思考だったところです。やはりポジティブは全てに勝ります。
――『人から聞いた不思議な話を漫画にしてみた』シリーズは他にも奇妙な話が多いですが、中でも特に印象に残っている話があれば教えてください。
第1話のカエルの話は思い出深いです。話してくれた方は陶芸の作家さんだったのですが、お話しの仕方が上手かったので、とても印象に残りました。
――ズバリみつつぐさんは、幽霊や妖怪の類が本当にいると思いますか？
いるかいないかと言われればいるのでしょうが、そこを話し始めると延々と喋ってしまうと思うので、割愛してます。他者に存在の是非を求めることはしたくないので、結論を出すことなくふんわりさせておきたいです。
――今後の展望や目標をお教えください。
怪談関係の作家さんや別種の形でも怪談に関わっている方々と会ってみたいです。今のところあまり機会がありませんので、この先そんな場が持てたら良いなと思っています。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！
いつも読んで頂きどうもありがとうございます。Xの様な媒体があったおかげで、このようなゆるふわな不思議漫画をゆるく世の中の人に読んで頂けるので、ありがたい時代だなと思います。まだ話のストックもありますので、この先もなんとなく続けていけたら良いなと考えております。ご連読よろしくお願いいたします。
この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。
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