草なぎ剛、「今の僕を見て 『おまえ何やってるんだよ』って、きっと笑ってる」
今このときもきっと天国で見てくれていると思う
「それと――。誕生日に思ったことがもう一つあったんだ。翌7月10日は、つかこうへいさんの命日だということ。これも不思議だよね。絶対忘れないわけだもんね。だって、おかしいでしょ。誕生日の次の日に旅立ってしまうなんて。人生ってやっぱり何かあるんだよ。つかさんは神様になっちゃったけどさ。生きてるときから神様みたいな人でね。ハチャメチャで浮き世離れしていて・・・」
草なぎが、つかこうへい原作「蒲田行進曲」の舞台に立ったのが20代半ば。18年ほど前になるが、「そのときから僕の本質を見抜いていた。つかさんは僕の恩師と呼ぶにふさわしい人なんだと思う」と今なお畏敬の念は変わらない。
「僕にとっては本当にかけがえのない存在で、後にも先にもああいう人はいない。あの時間は本当に僕の財産。つかさんと仕事をした人は、それぞれそうだと思うけど、消えない思いみたいなのがあるんですよね。それが自分の中で演じるうえで、いろんなものを生み出す力に一番なるのかなって。命日ということで、つかさんのことを考える機会になれてよかった」と、ふと空を見上げながら、恩師への想いを述べた草なぎ。そして自らを鼓舞するようにこれからの意気込みを語った。
「今の僕を見て、きっとなんか笑ってるよ。『お前、何やってるんだよ』って感じで。その感じは僕自身、悔しいところもあるし。みなさんにたくさん応援していただいて、そういう点では満足してるところもあるけど、でもまだまだ今、全然満足はしてない」
「今このときも、きっと天国で見てくれていると思うよ。今の僕の仕事も、仕事以外のことも天国だったら全部見えるわけだから。全部しっかり見てるから、どう考えても嘘はつけない。つかさんからいただいた、この大きな羽根でね、羽ばたいていきたいと思っているので、ちょっとは褒めてもらえるように…まぁ、つかさんに褒めてもらうのは相当なことだと思うけど、見ていてください」
草彅剛の「お気楽大好き!」連載中