上白石萌歌「穴といえばドーナツ」
“穴”が題材となる物語だが、撮影は“穴”が映像としてどう落とし込まれるかを知らない状態で進んでいったという。そこで、キャスト陣は元々どんな“穴”を想像をしていたのかをフリップで回答することに。
一斉に披露すると、早速中川が「染谷さん、これはあれですか、パンですか」と染谷のイラストにツッコミ。染谷は「分かるじゃない、黒く塗りつぶした。時間がなかった」と苦笑い。
上白石はドーナツを描き、企画の趣旨と違うと責められながらも「ちょっと時間がなくて。でもドーナツ好きなんですよ(笑)。やっぱり身近なもので穴といえばドーナツなので、ドーナツだったらいいなという願望です」と照れ笑いを見せた。
森田は「私は入る方法を考えていました」と立体的な絵を披露し、口々に「上手」「天国への階段みたい」と声が上がる。
そんな森田の絵を見た中川は「俺、想像力乏しいな…」と落ち込む様子を見せながらも、自身の絵を解説。「パッと思い浮かんだのは、地面にある穴で。穴は落ちるものというイメージがあったんですよ。街中の交差点とかに、ドカンと地面に穴が開いているというような感じ。穴が立っているというのは、ちょっと発想になかったです」とコメントした。
未知なる世界観に心を弾ませる「本当に刺激的な時間でした」
最後に、作品を楽しみにしている視聴者に向けて、中川は「すっごく面白いです。すごく面白くなっていました。本当に芝居がうまい人しかいないので、現場ではもうドキドキドキドキしちゃって、本当にすごく刺激的な現場でした。そして、加藤監督の紡ぐ言葉だったり世界観をちょっとでも自分で解釈して、落とし込んで表現したいなという思いでやらせていただきました。未知なる新しいエンターテインメント・ものづくりをしている時間という感じがして、本当に刺激的な時間でした。なので、楽しみに見ていただければなと思います」と挨拶。
染谷は「虚構と現実のその微妙な距離感というのを見事に加藤監督が表現されていて、その虚構性がしっかりあるからこそ、何かがものすごく現実的に迫っていくという、そんな不思議な作品だなと思いました。なかなか感じたことのない体験をできると思います。皆さん楽しんでください。そして、放送が始まったら、たくさんの方々に見ていただけたら幸せです」とコメント。
上白石は「まずは夢の加藤組にこうして参加できたことをすごくうれしく思いますし、何よりまだまだたくさん魅力的なキャストの方々がいらっしゃって、その皆さんと一緒にひとつのものを作っていけたということは、とても幸せな経験になりました。4月は皆さんにとって新しい生活や新しい出会いがある中で、心が揺れたり、そういう瞬間が多い季節だと思うんですけど、この深夜という誰にも邪魔されない時間に、加藤さんの現実と非現実を行ったり来たりする、とても居心地がいい、でも危うい時間に、ぜひ身をゆだねてほしいなと思います」と呼び掛ける。
森田は「私自身、こんなにすてきな素晴らしい大きな背中のキャストの皆さんの中に入って、こうした作品に参加できたこともうれしかったですし、実際に構図だったり、カメラワーク、音楽、言葉、全部がすごく新鮮で、すごく遷移的な、尖った、でもどこか心の中に着地するような物語になっていて、必ず楽しんでいただけると思うので、深夜の仕事終わりだったり、1日の終わりにこうしたエンタメで楽しんでいただけたらと思っております」と語る。
そして、加藤監督が「穴ばかり注目されてしまうんですけど、そんなに派手な物語でもないんですよね。出てくる登場人物一人一人の人生のある一部分に光を当てた物語なので、それが本当に深夜にぴったりなドラマになっているのかなと思うので、ぜひ最後まで通して見ていただけたらなと思っています」と挨拶し、イベントは終了した。