「これだけは信じてほしい。君は僕にとって特別なんだ」
道上の注目にも耳を貸さなかった鈴木だったが、清家と2人で話してようやく気付いた。自分が完璧にコントロールしていたと思っていたが、そうではなかったようだ。
「ありがとう、俊哉くん」と、ここでも“鈴木”ではなく名前を呼び、高校に入学して友達になった時のことから順番に、清家は自分にとって大きな出来事だったことを話し出した。
会話しているようでいて、鈴木が口を挟もうとしても構わずに話し続け、「それはうそじゃない」「それもうそじゃない」「間違いじゃなかった」「あれは本当にうれしかった」と一方的に思いを伝えていった。
その話の中で、生徒会長の演説の時に鈴木の忠告に反して泣いてしまった時のことを挙げ、「あれは『感極まったら泣いていいんだ』って、そう言われたから」と、母・浩子の言葉に従ったことを明かした。
「だけど、これだけは信じてほしい。君は僕にとって特別なんだ。特別な友達だった」と清家は鈴木に伝え、自分がトップに立つのをそばで見届けてほしかったと、涙ながらに語った。
「生者必滅 会者定離」の書を贈った人物は
「生者必滅 会者定離」という書が飾られているが、それは「生きる者は必ず死に、出会った者は離れることが定め」という意味があり、その書が入った額縁は母・浩子からもらったことも明かした。
「時に心を鬼にして、古いものと決別しなければならない」と飾った時に話していたが、まさか自分が決別される側だとは思ってもいなかっただろう。
「この先、何が起きたとしても君のことは忘れない。話はそれだけだよ」と清家。その言葉にどういう意味が込められているのかは清家の表情から全く読めない。
清家は高校生の頃からすでに浩子にコントロールされていた。そのことに鈴木は気付いたが、時すでに遅し。トーストを食べながらむせび泣く姿が切なすぎる。
SNSにも「俊哉くんがかわいそうで泣いてしまった」「あまりにも残酷な展開」「清家が一方的に話すところが怖かった」と、衝撃の展開に驚いたという声が多く見られる。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
※兼高の高は正しくは「はしご高」
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