俳優の松坂桃李が8月29日、都内で行われた映画「スオミの話をしよう」完成報告会『「スオミの話をしよう」の話をしよう!』に、共演の長澤まさみ、西島秀俊、瀬戸康史、遠藤憲一、小林隆、坂東彌十郎、戸塚純貴、宮澤エマ、脚本・監督の三谷幸喜と共に出席。三谷組へ初参加となる松坂が、感想を語った。
松坂桃李、役の名前に驚き「すごい名前」
本作は、三谷が「記憶にございません!」以来5年ぶりに手がけた映画監督・脚本作品。長澤を主演に迎え、突然失踪した女性と彼女について語り出す5人の男たちを描いたミステリーコメディとなっている。
YouTuber・十勝左衛門を演じた松坂は笑いながら「最初この役をいただいたとき、すごい名前だなと思って」と打ち明け「この人物は自信をスーツで身にまとったような男。他の夫たちに対して、ものすごくいろんなマウントを取りながら会話に入っていくような役柄」と説明。
「自分の中であまり演じたことがない役だったので、こういった役を三谷さんからいただけたことが本当にうれしかったです」と語り「撮影期間中も三谷さんの演出がすごく楽しくて。終始笑いながら現場でみんなといい時間を過ごすことができました」と振り返った。
撮影期間は「ずっと楽しかった」
松坂は「キャストのみなさんが本当に素敵で、おもしろくて。演じつつもいち観客として楽しめちゃうくらい、撮影期間がずっと楽しかったんですよね」と笑顔。
本作はミュージカルシーンも見どころで、松坂は「ダンス練習とかも最終的には部活みたいな感じになってきて。最後の方とかはみんなすごく仲良くなった」と明かし「前室のところで急にお芝居のリハーサルが始まってしまったり。それくらいの絆が生まれる現場で、楽しかったです」と語った。
三谷は「ずっと前から松坂さんとお仕事をしたいと思っていた」と告白。続けて「30代の俳優さんってストレートに気持ちをぶつける感じの演技をされる方が多いんだけど、松坂さんはそれプラス『なんかちょっとこいつ裏があるんじゃないかな』っていう気分にさせる。CMを見ていても『こいつ本当はなんか企んでるんじゃないか』みたいな…」と口にした。
すると松坂は即座に「そんなことないですよ!(笑)」と否定。三谷はそこがいいのだと話し「その企みを持っている感じをなんとかうまく生かしたいなと思って、今回役を作らせていただきました」と説明した。
◆取材・文=山田果奈映