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マキタスポーツ×スージー鈴木の“80年代歌謡曲愛”が止まらない!「こんな番組は他にない」

2018/06/06 15:03

1980年代は“自給自足”を始めた時代(スージー鈴木)


1980年代の“キラキラ感”の理由は「日本一億総中流時代」にあり?
1980年代の“キラキラ感”の理由は「日本一億総中流時代」にあり?


――1980年代の歌謡曲は、なぜこんなにもキラキラしてると思いますか?

スージー:今の時代から比べると日本が経済的にまだ豊かで、みんなが中流だと思ってて…っていう、いわゆる経済的な豊かさは理由の一つにあるんじゃないですかね。と、この前、安全地帯の「ワインレッドの心」のイントロを聴いてそう思いました(笑)。

ティ~ン♪ってあのイントロで当時のきらびやかな六本木が思い浮かぶのは、やっぱり「日本一億総中流時代」の輝きじゃないのかな。

マキタ:それに、日本自体が若かったんじゃない? 時代の空気感として、未来は明るい、開けてる、という雰囲気しかなかったんだよね。

スージー:若さは大きいでしょうね。当時の平均年齢は30代前半で、今や日本の平均年齢が46歳とか言いますからね。

日本の音楽は、1970年代がアメリカとかイギリスのものを輸入していた時代だとすると、1980年代は“自給自足”を始めた時代なんですよ。チェッカーズの髪形に代表される、日本ならではの文化がスタートして、新しいものが生まれる活気に満ちていた。

マキタ:僕自身も当然若くて、物心ついた時には松田聖子がもう居たわけだけど、目が開いた時からキラキラしたものしか見ていないからね。

僕は当時本当にプロレスが好きで、次のシリーズに出てくる新外国人選手はどんなのだろうとか、すごいワクワクしてたんだよ。別に「仮面ライダー」でもなんでもいいんだけど、次の強敵が出てくることのワクワク感ってあるじゃない。それと同じように、新たなアーティストが現れて、その人が作るアルバムとか、とにかく楽しみでしょうがなかったな。

スージーさんが以前番組で、化粧品のコマーシャルソングの変遷について語ってくれたことがあったんだけど、化粧品のコマーシャルはまさに、次はどんな曲が来るのか、みたいなワクワク感があった。あれはまさに“ザ・80年代”でしたよね。

スージー:布施明の「君は薔薇より美しい」とか、渡辺真知子の「唇よ、熱く君を語れ」とか。今聞くとなんだか大げさなタイトルですよね(笑)。

マキタ:あの頃はタイアップが本当に盛り上がっていて。今の時代だと広告が絡むとすぐ「ステマでしょ?」とかすぐ言うでしょ。すぐ「オワコン」とか「劣化」とか言って、そうじゃないんだよと言いたい。

おじさんおばさんは頑張って目にルーペを当てて読んでください(笑)(マキタスポーツ)


「歌謡曲は日本の一つの財産」と語るマキタスポーツ
「歌謡曲は日本の一つの財産」と語るマキタスポーツ


――今は長らくアイドルブームが続いていて、歌謡曲をカバーすることもよく見かけます。

マキタ:僕は今のアイドルにあんまり詳しくないんだけど、歌謡曲は一つの財産だから、それを今の子たちが歌うのも当然のことだと思う。ようやくそういう文化が貯まってきたってことだから。

「上を向いて歩こう」を作曲した中村八大さんとかが和製のポップスってものをこしらえて、日本のスタンダードというものがちょっとずつ出てきた。そこから音楽の可能性がどんどん広がっていって、今の若い人たちが歌うのは当然でしょうと思う。

アメリカとかイギリスとかのアーティストって世代を超えてコラボレーションしたり、カバーとかしたりするでしょ。やっぱり本場は歴史が全然違うから。

だから歌い継がれていくことはいいことだと思う。例えばワンヒットワンダーの柴田まゆみの曲を我々が紹介したりすることで、今のアイドルの子たちが歌ったりしたらいいよね。

スージー:僕もアイドルソングはあんまり得意じゃないんですけど、耳にする中で、昔の歌謡曲としても通用するクオリティーの曲ってありますよね。AKB48で言えば「ヘビーローテション」「恋するフォーチュンクッキー」「君はメロディー」とか。それにももいろクローバーの「行くぜっ!怪盗少女」は傑作中の傑作だと思いましたね。

ザ・カセットテープ・ミュージック」でもアイドルを作るっていうのはどうですかね(笑)。カセットガールのウメ子(河村唯)と、ふるまゆ(古橋舞悠)を。

マキタ:アイドルじゃないよそれ!(笑)

スージー:私が作詞して、マキタさんが作曲して。

マキタ:やろうと思えばそれはできるんだけどさ、ウメ子をアイドルでやるのか…。

スージー:我々がつんく♂のように、“スジ元康”として。

マキタ:“スジ元康”と“マキ藤次利”で? それ大丈夫かなぁ…(笑)。

――最後に、これから本を手に取る方へ向けてメッセージをお願いします。

スージー:若い方に向けて、この本を通して、1980年代のキラキラした感じをぜひ“体感”していただきたいです。古い音楽が一周して新しく聞こえるということはあって、僕らも1960年代の音楽を当時そう聞いたんですよ。日本のエイティーズのキラキラ感を、ぜひ体感してもらえればと思いますね。

マキタ:じゃ僕は、おじさんおばさんたちに向けて。脚注が充実してるので、頑張って目にルーペを当てて読んでください(笑)。

細かい字のところに大事なことが書かれてたりするんですよ。なのでトーク本編を一通り読んだあとに脚注も見て、何度も味わっていただきたい。この本は必ず、レガシー化しますよ!

スージー:“劣化”じゃなくて、レガシー化ですね。

マキタ:ぜひとも読んでください!

終始、少年のように無邪気に語り続けたマキタスポーツとスージー鈴木
終始、少年のように無邪気に語り続けたマキタスポーツとスージー鈴木

この記事はWEBザテレビジョン編集部が制作しています。

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★「ザ・カセットテープ・ミュージック」のブログを連載中!★
note「ザ・カセットテープ・ミュージック 80年代歌謡曲想論」
https://note.mu/cassette_t_music


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